「こんなまゆ毛が毎日のように描けたら…」
「こんなまゆ毛が毎日のように描けたら、一日が気分良く過ごせるのに…」。毎日のお出かけ前、意外に時間と手間を要するのが、女性のまゆ毛のお手入れとデザイン。
暑さやスポーツで汗をかいたり海で泳いだりすると、すぐに色落ちして形が崩れてしまう。楽しいお出かけ時に思わぬトラブルに意気消沈なんて経験をお持ちの方も少なくないはず。
そうした方々の強い味方が、ラスティング・メイクアップアーティストとして5年目、バンコクで開業3年目を迎えたMINAMIさん。
この道のプロになりたい!
もともと「モノ作り」が大好きだった。東京のファッション専門学校を終了したMINAMIさん。学校では、洋服や装飾品、ファッションショーなどいろいろな「モノ」を1から作り上げた。
東京のアクセサリー・デザイン会社に勤めたのはそれから間もなく。パールなど装飾品の染色や制作、デザインの企画など3年あまりを過ごした。
転機となったのは、今から6~7年ほど前。眉の表皮に色を加える究極のナチュラルアートメイクに出会い、奥深い魅力に魅せられた。その後、「何かに引き寄せられるように」、横浜在住の「師匠」の門を叩いた。
母や姉がモデルを引き受けてくれた
「師匠」の主宰するスクールに通い、一定の履修経験は積んだ。でも、なんか物足りない。「この程度で人様の顔に施術は施せない」
そこで、東京に住む実母や姉、友人に頼み込み、モデルを引き受けてもらうことに。こうして腕に磨きをかけ、ほかの様々な技術も取り入れて、独自の技法「ラスティング・メイクアップ」を完成させた。
東京での開業はわずか2年足らずだったが、人が人を呼ぶ口コミで多くのお客さんに恵まれた。バンコクが拠点となった今、嬉しいことに、その時のお客さんがわざわざ訪ねて来てくれたりすることもある。
まさに「匠の技」
施術は間に2~4週間をはさみ、3回に分けて行うのが基本。初回はカウンセリングから、まゆのデザインの検討、1回目の施術と、3時間は優にかかる。一人ひとり骨格や肌質も違い、毛の量も異なってくる。
それだけに極めてハイレベルで、芸術性の高い作業。「2人と同じパターンはない」と断言できるほど。「納得できるまで妥協はしない」まさに「匠の技」と言い切っていい。
お客さんはタイ在住者だけでなく、アメリカやオーストラリア、ベトナム、日本からも。「眉でお顔の印象がずいぶん変わります。とっても奥が深いですよ」
MINAMIさんのサロン「TiGress(タイグリス)」への問い合わせは、E-mail: tigress-bkk@hotmail.com もしくは、電話 080-362-7733まで。
タイで在留届を提出済の日本人は最新の2012年統計で約5万人。企業などの駐在員や永住者、その家族などが多くを占め、滞在する男性の多くが仕事を持って暮らしている。女性についてはビザの関係から就労が難しいと一般的に理解されているが、実は「働く」女性は決して少なくない。新企画「タイで働く女性たち」では、タイで仕事やボランティア活動などに就き、活躍する女性たちを追う。