最近、タイでは立憲革命記念のプレート(マンホールの蓋のように地面に埋め込まれているもので、タイでは「人民党プレート」と呼ばれている)が紛失したと話題になっている。
「人民党プレート」とは何か?
西暦1932年(仏歴2475年)6月24日は、それまでの絶対王政から立憲君主制へと移行する「立憲革命」が起きた、タイの歴史上極めて重要な日である。
この立憲革命は、プリーディー・パノムヨン氏やピブーン・ソンクラーム氏などが率いる人民党によって決行された。
それから4年後の1936年12月10日、この立憲革命を記念して銅のプレートが作られ、チュラーロンコーン大王騎士像があるエリアの地面に埋め込まれた。
なお、この12月10日は現在の憲法記念日である。
プレートの上に記載されている内容は、以下の通り。
「2475年6月24日の黎明、ここに於いて、国家の発展のため、人民党が憲法の誕生を引き起こした」
この「人民党プレート」に何が起きたのか?
2017年4月14日、この「人民党プレート」が新しいプレートに入れ替わっているというニュースがSNS上で流れた。
区の事務所によると、この件を認識してはいるが、誰が行ったのかは分からないとのこと。
話題になっている理由
政治的な思考がどのようなものであろうと、或いは、個人の人民党に対する考えがどのようなものであろうと、今回の件は、過去の重要な出来事の証拠を破壊することで、歴史の事実を曲げる試みに他ならない。
別の見方をすると、公共の価値ある資産が、だだっ広い場所で盗難に遭ったということであり、国家の資産管理の失敗とも言える。まだ責任の所在は明らかにされていない。
今回の立憲革命の記念プレート紛失のニュースが流れたことで、バンコク都民が自国の歴史に対し、より興味を持つことになったようだ。
Source: soimilk