23日の17:00頃、バンコクの都心ラチャプラソン交差点の反政府デモ会場で爆発が起こり40代のタイ人女性と5歳児が死亡、付近にいた30人が負傷を負った。また、事故で重体になり緊急治療を受けていた6歳の女児も24日未明に搬送先の病院で亡くなった。
向かえには伊勢丹が入っている巨大ショッピングモール
日曜日ということもあり、近くでデモ隊が反政府活動を行いながらもいつも通り大勢の人で賑わっていたバンコクの中心部。爆発はバンコク在住経験者なら誰もが知っているスーパーマケットBIG C(ラチャダムリ店前)。
事故現場は観光客にも馴染みのあるこの場所事故直後のタイのローカルニュース
爆発事故が起きたスーパーマーケットの向いにはバンコクの観光スポットとしても有名な「セントラル・ワールド」がある。建物には近伊勢丹を始め複数の日系企業が入居しているため、事故が起きた現場付近は邦人が側を歩いていてもおかしくはない場所だ。 また、似たような爆発事故は前日22日にも起おきており(トラート県)、現場付近にいた5歳の女児が死亡している。
中心部に住む一般市民まで巻きこまれ始めたタイの反政府デモ
本来このような一大事件が起きるとタイでも必ず対策本部が設置され捜査が始まる。しかし、今回の事故は長期的な反政府デモの渦中でおきているため、各事件の真相も明らかにならないまま時間が過ぎ去っていく状態だ。(警察側とデモ隊の発表の内容が毎回異なっているなど)
一部では今回の爆発事故はタクシン派による自作自演という説も浮上し始めた。
海外メディアはこのまま衝突がエスカレートすれば本格的な内戦にもつながるとも指摘しており、タイ政府は報道メディアを通じて集会場付近には絶対に近づかないよう呼びかけている。エラワン緊急医療センターの集計では昨年11月30日以降、反政府デモに関する負傷者は718名、死亡者20名、現在も病院で治療を受けているものが31名いるとのこと。
「バンコク封鎖宣言」から一ヶ月以上が経ち、主要道路の閉鎖は現地の邦人にも慣れつつあるが中心部の一般市民も遂に巻きこまれ始めたため、街の移動には改めて用心して頂きたい。