バンコクいい店やれる店 ~中華の鉄人の父、日本の四川料理の父が創りだした逸品をバンコクでも~

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今年2月からタイのTV局チャンネル7で「料理の鉄人 タイランド/ IRON CHEF Thailand/ ศึกล้างตาแห่งปี」の放映が始まった。この番組は単なるパクリ企画ではなく、日本のフジテレビと電通が全面的に協力してセットから演出まで日本の料理の鉄人をタイに持ってきたものらしい。

鉄人の顔ぶれもタイ料理、和食、洋食(Western Food)、中華の4人を揃えて、毎回挑戦者とテーマ食材で対決させるというもの。しかも、和食も含めて鉄人はなんと全てタイ人。最初の頃は、挑戦者のレベルがかなり低くて「料理の鉄人」だか「愛のエプロン」だかわからないような内容だったけど、だんだんそれっぽくなってきた。

本家フジテレビの「料理の鉄人」で中華の鉄人を務めた陳建一は、日本における四川料理の父陳建民の息子。陳建民はキャベツの回鍋肉、ケチャップのエビチリなど本場の味ではない「日本式中華メニュー」の父でもある。そして、日本の中華屋、ラーメン屋で普通にメニューに載っている「ラーメン風担々麺」も本場中国にはない陳建民オリジナルメニュー。

バンコクにも四川料理店はあるが、もちろん陳建民オリジナルの「ラーメン風担々麺」はメニューにはない。でも、個人的にはこの陳建民が考案した担々麺が大好物。芝麻醤をたっぷり使い、まるでゴマのポタージュのようにドロッとした坦々麺、すなわち「ゴマポタタンタン麺」。これを世に送り出したことだけでも鉄人の父以上の存在だと思う。

らあめん亭

肉味噌、青菜、白ネギがトッピングされ、白ゴマベースの芝麻醤で溶いたゴマ味スープが基本のタンタン麺。自分的にはこれがタンタン麺のスタンダード。見事にゴマポタ系の基本に忠実な味わい。らあめん亭に来ると、他のメニューも気になるのだが、ついついこればっかりオーダーしてしまう。特にタニヤあたりで飲んだあとの〆には最高。

豚珍館

バンコクアッサリ系ラーメンの定番である豚珍館もタンタン麺はちゃんとゴマポタしている。出汁の効いた基本のスープに合わされるゴマポタの濃度も申し分ない。肉味噌の代わりに豚バラのチャーシューが載ってくるが、ここのプルプルした薄切りチャーシューの感じがゴマポタにもマッチしてるので問題なし。

孔雀堂

お店は否定してるけど、バンコク家系ラーメン一号店の孔雀堂。ベースのスープがとんこつのため、かなりコッテリした印象だが、芝麻醤もちゃんと存在感を示していてイイ感じ。肉味噌、ネギ、青菜のトッピングが基本に忠実なのも好感度アップのポイント。家系を主張する海苔がいいアクセントになっている。

担々麺

店名がモロ担々麺なので期待してしまうけど、それなりの感じ。ギョッとするほど黄色い麺はらあめん亭と同じ麺かな。トッピングはネギとモヤシで肉味噌はなし。言ってしまえば、ゴマ風味スープのもやしラーメン。改装直後に行ったけど、どんぶりの中で麺がちゃんとほぐれずに固まっちゃっててかなり残念。それ以来行ってないけど、お店はまだあるみたい。一応店名が担々麺ということでピックアップ。

8番ラーメン

8番ラーメンではタンタン麺は2種類がメニューに載っている。一つは「とんこつ坦々麺」、今一つは胡麻坦々麺。肉味噌も載って基本に忠実なのはやはり「胡麻坦々麺」。しかし、8番のメニューに書かれた文字はいずれも坦々麺。よぉく見るとなんか違う。「担々麺」じゃなくて「坦々麺」。明らかに誤植だと思うが、何か意味があるんだろうか。こんなことをTwitterでつぶやいたらすかさずツッコミが入るレベル。ゴマポタ度はかなり低いアッサリ感の強いスープ。

辛さの本場四川省から日本に渡ってきた料理人陳建民が日本人のために考案したタンタン麺。この味をタイ人はどう評価するんだろうか。ラーメンに関して言えば、アッサリ醤油よりコッテリとんこつが人気なわけだが、ゴマポタ系のタンタン麺をタイ人がどう感じるのかとても興味がある。今のところゴマポタ系タンタン麺を味わえる店はタイ人にとってあまり一般的なお店ではないのでなんとも言えないところだけど。

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