皆さん、こんにちは!うきうきコンサルタントのたなかです。
海外居住者のお金の悩みの駆け込み寺的存在の、【国際金融センター(オフショア)】について進めているお金シリーズ。前回は、国際金融センターのサービスのメリットとして挙げた、
①税効率/貯蓄効率
②安全性
③共同名義
④利便性
の中の①についてのお話でした。今回は、②の安全性に関して、掘り下げて参ります。
【国際金融センター】の安全性は、その金融センターを管轄する国の【国債】の信用度をみるのが一番手っ取り早い方法です。
【国債】とは、【国が発行する債券】で、国が【あなたにいくらの借金をしているので、○年後、○%の利息を付けてお返ししますね】と約束する、【借用書】のような物です。
同じ【債券】でも、【社債(会社が発行する債券)】と異なるのは、発行元が民間の一企業ではなく、その国(政府)という事で、一般的には【ローリスク資産】とされています。
ちょっと話が【リスクの目安】へのそれましたが、皆さんは、日本が発行する国債の対外的な信用度が世界水準ではどのくらいかご存知ですか?
スタンダード&プアーズというアメリカの格付け機関のランキングでは、AAA(トリプルA)が最高の格付けですが、日本はというと、何と、お隣の韓国や中国と同じ、【AA−】です。世界第三位の経済力を誇る先進国と、高をくくって入られません。
【わたし、国債なんてもってないもん】と思った方!本当にそう思いますか?日本の皆さんの【預金】は、皆さんが好もうと好まざると、勝手に信用度の低い日本の国債を買い支える資金として利用されています。特に、旧郵便局に貯金されている資金の、実に90%は、【国債】の購入に充当されているわけです。10年もの国債の利息が0.74%、資源もなく、少子高齢化が進み、国のリーダーが入れ替わり立ち代わりする日本の国債は、海外マーケットでは人気がありませんので、国民が知らず知らずのうちに購入させられているのです。そりゃ、利息が低い訳です。
【日本の国債が不渡りになるなんてありえない】と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、1946年の【預金封鎖】では、日本は【通貨切替】で旧通貨を回収するという方法で、国民の保有資産を吸収した実績もあるのですから(とはいえ、この時は、敗戦後のインフレ抑制というのが目的でしたが)、世の中何が起るかわかりません。
ちなみに、2012年のアメリカのシンクタンクの一つである、【平和基金会】が毎年発表している【失敗国家ランキング】では、【もっとも安定した国】となった、177位のフィンランドに対して、日本は151位。まだ下位ではあるものの、156位の韓国の方が、日本よりも安定しているという結果です。164位だった2011年から比べると13位もランキングが上がり、G8先進国の中では【5番目に安定した国】となってしまいました。
どうせ長期間お金を預けるのであれば、より安全なところで預けたいと思いませんか?わざわざ【PD=PARTIALLY DEFAULT(一部破綻)】のギリシャに、今からお金を移そうと思いますか?はたまた、居住地がタイだからといって、BBB+(ジャンク債=ゴミ国債)扱いのタイに資金を移すしか選択肢はないのでしょうか?
たなかは、タイに来て7年が経過しました。【生活通貨】はもちろんタイバーツですが、【貯蓄通貨】は米ドル、ポンド、豪ドルなどに分散して、AAAの格付けの【国際金融センター】で保有しています。生活通貨の保管場所として、バーツ建ての銀口座を保有し始めたのは、ほんの3年ちょっと前の話。海外、特に途上国での生活を始めるにあたっては、お金の保有場所もきちんと考えて、【転ばぬ先の杖】を準備しておいても損はありません。
貯蓄場所として皆さんが一般的に利用できる【国際金融センター】としては、【香港】【シンガポール】【スイス】【ルクセンブルグ】【マン島(イギリス)】あたりですが、これらの【国際金融センター】の格付けは、どれも最高位のAAAです。たなかが利用している国際金融センターも、やはり主に【マン島】や【ガンジー島】などです。シンガポールや香港は、出向く必要がありますが、マン島やガンジー島のサービスは、わざわざ当地にでかけずとも、パスポートコピーと、海外に置ける自分の住所を証明する書類と申込書があれば、タイからでもどこからでも可能なので便利です。
このように、特に途上国での生活を見越す場合、資産を保有する場所も工夫をする事が可能ですし、成り行きに任せて高いリスクを背負うより、事前の情報力が大切です。
次回は③共同名義に関してのお話ですので、お見逃しなく!