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タイの焼きそば「パッタイ」の歴史とバンコクのおススメ屋台まとめ

連載企画「タイ人直伝!タイの屋台の基礎知識」シリーズ。今日は少し変わって、「タイの焼きそば」として知られる「パッタイ」のお話です。

パッタイはクイティアオを炒めたもので、全国で食べられるタイの代表的な料理です。特にバンコクを中心とした中部地方で食されています。今では、外国のタイ料理屋さんでも食べられるようになりました。誰に聞いてもパッタイを知らない人はいないでしょう!

パッタイが広まったのは、ルワン・ピブーンソンクラーム元帥が率いた第1次~第2次ピブーン内閣(西暦1938-1944年、仏暦2481-2487年)のころです。戦時中はタイにおいても非常に不景気で、お米が高騰していました。政府は国民にクイティアオを積極的に紹介するとともに、製造と販売を促進しました。

しかし、当時は「クイティアオは中華料理」と見られていたこともあって、ナショナリズムブームの中、タイ料理の新しいメニューとして何かできないかと検討がされました。こうして、国名をつけた新しいタイ料理「パッタイ」が考案されました。「パッタイ」の「パッ」は炒めること、「タイ」は国名を表します。


一般的な具材といえば、「เส้นจันทร์ センチャン」という麺、玉子、モヤシ、厚揚げ、たくあん、干し海老、粉末ピーナッツ、4cmほどにカットするニラ、タマリンドジュース(タマリンドをお湯で溶いて絞ったもの)、それに、生ライム。

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今では豚肉を入れる店もありますが、パッタイが発明された当時は、豚肉は中華料理の具材だと考えられていたので、入れることはありませんでした。

パッタイも時代とともに変わってきて、今ではさまざまな種類があります。例えば、オムライスのようにオムレツに入っているパッタイとか、干し海老の代わりに生海老を使っているパッタイなどです。また、ほとんどのパッタイ屋さんでは、牡蠣入りのオムレツ「オースワン」や、ミドリイガイも入った「ホーイトート」もメニューにしています。

『หอยทอดชาวเล』ホーイトート・チャーウレー


はじめにご紹介するのは、とっても有名なお店です。「หอยทอดชาวเล ホーイトート・チャーウレー」という店名で、もう15年も営業してきます。「スクンビット55 สุขุมวิท 55 」もしくは「トンロー」という通りに入って、100メートルくらい進むと、左側にあります。

店名は、ホーイトートと漁民を意味する「チャーウレー」を合わせました。お店の看板メニューはホイトードとパッタイです。いずれもお好みで、新鮮海老、牡蠣、ミドリイガイ、イカなどのシーフードを入れてくれます。もちろん、麺もお好みで。種類も豊富です。バリエーションが好むの方にオススメです。

同店の海老入りパッタイは、大きな卵焼きでほぼ包まれたような感じです。中には新鮮で大きな海老。味付けもちょうど良く、ちょっとだけ唐辛子と胡椒をかけるだけで、もう満足です。ビーフンがくっついて固まりになってしまっているお店も多いのですが、このお店のビーフンはとてもジューシーで、まさに「アルデンテ」の仕上がりだと思います。


ホーイトートは、肉厚の牡蠣がいっぱいです。カラッとした歯触りの後に風味たっぷりの牡蠣のもっちり感。まさに至福の瞬間です。付け合せのもやしと一緒にいただければ、食感がさらにアップしますよ。チリソースをかけないでも満足できるほどの美味しさです。

値段は一杯60-120バーツ。営業時間は09.00時~21.00時、年中無休。

『ผัดไทยทิพย์สมัย (ประตูผี) 』パッタイ・ティップサマイ・(プラツーピー)


次にご紹介するのはタイで一番人気と言える老舗です。「ผัดไทยทิพย์สมัย (ประตูผี)  パッタイ・ティップサマイ・(プラツーピー)」という店名で、もう40年以上も営業してきます。

民主記念塔 อนุสาวรีย์ประชาธิปไตยから東に200~300メートルほど行った「パーンファーผ่านฟ้า」交差点から南に「マハーチャイมหาไชย」通りを進み、右手に「サンラーンラーチสำราญราษฎร์」というソイ(小道)がある反対側にお店があります。赤い看板で判断できます。

パッタイ・ティップサマイという店名ですが、地元の人々の間では、ผัดไทยประตูผี パッタイ・プラツーピーの名前で通っています。直訳すると、「幽霊の玄門にあるパッタイ屋」という意味になります。お店の近くに死刑囚の拘置施設があったことから来ています。

「パッタイ」を始め、タイ料理は、甘・辛・塩・酸、そしてコクという様々な味の要素で構成されていて、個人個人それぞれの好みがあります。ティップ・サマイのパッタイは、大都会バンコクの老舗だけあって、比較的甘味のある優しい味に仕上がっています。

もちろん、これに付け合せの唐辛子やライムを加えれば、みなさんのお好みの味に調節できます。また、普通はパッタイにピーナッツが入っていますが、ここのパッタイはピーナツも個人の好みで加えることができます。

ちょっとお値段が高めですが、生搾りオレンジジュースと合わせていただくのがベスト!一口飲めば納得の味です。あと、もう一つのおススメがココナツジュース。ここしか手に入らないほどめっちゃおいしいんです。店長によると、ココナツジュースのレシピはラーマ9世プミポン国王のお母さんからいただいたと言っていました。

値段は一杯50-80バーツ。営業時間は17.00時~3.00時、休みは第一水曜日と最終水曜日。

『ผัดไทยอารีย์』パッタイ・アーリー


最後にご紹介するお店も大人気のお店です。「ผัดไทยอารีย์ パッタイ・アーリー」という店名で、もう何年間も営業してきます。

BTSのアーリー駅4番出口を出て、「パホンヨーティン・ソイ8 พหลโยธิน 8」というソイ(小道)を入って、20メートルくらい進むと、右側にあります。パパイヤの画像が付いている看板で判断できます。

店名は料理名の「パッタイ」と地名の「アーリー」を合わせました。長年営業しているので、パッタイ・アーリーと言って知らない人はほとんどいないでしょう。以前は近くのソイアーリーという場所で営業しましたが、数年前に現在のソイサイロム(パホンヨーティン・ソイ8)に移って以前より広い場所になりました。

こちらのパッタイの特徴は「เส้นจันทร์ センチャン」という麺や春雨、パパイヤ麺など好みに合わせて選ぶことができることです。海老なし、小海老、大海老と選ぶこともできます。炒めたエビはサクサク感があって、とても美味しいんですよ。もちろん、普通のパッタイもOKです。

海老に付くシーフードたれも美味しい。もう食べるのが止まらないほど最高です!とにかくパッタイの種類が豊富なので、お好みを頼んでいただきましょう。

値段は一杯100バーツ。営業時間は11.00時~22.00時、年中無休。

おススメの一品と注文の仕方

今回、ご紹介しましたタイ焼きそば「パッタイ」。おススメの一品は、ズバリ「新鮮な海老入りタイ焼きそば」。これで行きましょう!
タイ語では、ผัดไทยกุ้งสดと表記し、カタカナ書きにすると「パッタイ・クンソット」となります。「ソット」は生とか新鮮という意味です。さあ、さっそく注文してみてくださいね。

タイと言えば屋台、屋台と言えばタイというほどに馴染みの深い屋台文化。街には星の数ほどの無数の屋台がひしめき合い、人々の食欲を満たしてくれている。種類も多岐にわたり、麺、おかずかけご飯、揚げ物、シーフード、菓子など…。その迫力や豊富さには、しばし圧倒されるほど。新企画「タイ人直伝!タイの屋台の基礎知識」では、anngleの若きタイ人ライターが屋台料理の隠れた魅力、種類、注文の仕方、イチ押しの店などを連載で一挙ご紹介!これだけあれば、もう貴方も、タイの屋台通に!(取材・文:プーたろう)

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