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タイの大学で働く日本人が考えるタイ人に日本語を教えるコツ

タイ人に日本語を教えるコツ
タイ人に日本語を教えるコツ

タイにかかわりがある日本人の皆さんなら、一度はタイの人に「日本語教えて」と言われたことがあると思います。かくいう私も最初は軽い気持ちで、タイで日本語の先生になりました。

さてそこで、タイ好きの日本人の皆さんに問題です。

タイ語と比べたときの日本語の特徴とは何でしょうか?

この質問に答えることができる方は、きっと今までに日本語をしっかり勉強したことがある方だと思います。国語ではありません、日本語という学問研究分野です。

日本語の名詞は「寂しがり屋คนเหงาコンガオゥ」

私が一番最初に学生たちに教える日本語の特徴は、文を作るとき日本語の名詞はそれだけでは存在することができないので、「は」「を」「へ」(助詞)をくっつけないと使えないということです。

タイ語だとこんな説明になります。
คำนามทุกตัวในภาษาญี่ปุ่นนั้นต้องมี「は」「を」「へ」( jyosi) ด้วย เพราะไม่สามารถอยู่ตัวเดียวได้ ซึ่งแตกต่างจากภาษาไทยและภาษาอังกฤษที่สามารถอยู่โดดเดี่ยวได้

これを教えると学生たちは、「なぜ?」と必ず聞きますから、私は「寂しがり屋だから」と答えています。本当は日本語は膠着語(こうちゃくご)という、変わった種類に分類される言語なので、このようなことが起きます。でも、「寂しがり屋だから」で、だいたい納得してくれます。

タイ語や英語では、名詞に何かくっつけようという習慣がないので、初心者には、これが相当難しいです。

例えば 日本語の「机の上」をタイ語にするとบนโต๊ะボントです。「ボン」は「上」「ト」は「机」です。こういう場合、日本語ではなぜ「の」を使うのかを説明しないといけません。
※(漢語的な表現の「机上」は、最初は習いません)

「チャン ラック クン」でも同じです。日本語にすると「私はあなたを愛してる」ですが、「私」に「は」「あなた」に「を」をつける理由が、わからない人が多いです。

学校

日本語の文法を教えるのはとても難しい

日本人は日本語を使うことができます。では、それを説明できるかというと、相当勉強しないと難しいです。日本語の初級レベルでこんなものがあります。

A 彼は本を読んでいる
B この部屋は電気がついている

Aは、いわゆる進行形です。でもBは、進行している感じがしません。どちらかと言うと今の状態を示しています。この違いは何でしょうか?

いくつか教え方があるんですが、私はAに使われる動詞は、「するのに時間のかかる動詞」だから進行形。一方Bの動詞は「動作が瞬間的に終わる動詞」なので、このような動詞を使う「ている」は「状態」をあらわすと教えています。

日本語を教えるときの注意

一般的なタイ人が、日本語を本気で勉強しようとすると、最低1年程度、時間数にして1200時間は必要です。ですから、仕事をしながらとかだと、だいたいマスターできません。1年勉強してどのぐらいのレベルに達するかと言うと、ごく簡単な日常会話ができる程度にしかなりません。そこで大切なことは、相手の方の本気度を知ることです。

① 相手のタイ人が本当に日本で働きたい、日本語を使って仕事をしたいという場合
「日本語を教えてほしい」と言われたときに、笑顔でスルーするか、日本語学校を紹介したほうが良いです。日本語を勉強したことがない日本人の方には、まず教えられないですし、たいてい1200時間も付き合えないからです。

② 軽い気持ちで日本語を勉強したいという場合(たいてはその場限り)
相手の名前を「ひらがな」と「カタカナ」で、書いてあげて、それを10分ぐらい練習させてあげれば、喜んでもらえると思います。また、タイで出回っている日本語、たとえば相手が女性なら「おいし」や「植物物語」なんかも練習すると良いかもしれません。

外国人労働者の受け入れが開始されそうです

私が特に言いたいのは、①の場合の人に対してのことです。2019年4月から外国人用の新しい就労ビザが日本で発行されそうです。

それに向けて、多くのタイ人が「日本へ働きに行きたい」と思うことだと思います。そして、知り合いの日本人(あなた)に「日本語を教えて」という機会が増えると思います。そんな時、ぜひこの記事を参考にしていただけたらと思います。

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