体調を崩したあのころ…
身体がボロボロだった。椎間板ヘルニアを煩い、ストレスを募らせ精神的にも不安定。車の運転中に突然、右足が効かなくなり、タイヤが縁石に乗り上げた。危うく大惨事になるところだった。
8年前に体験した自動車事故。「このままでは、いけない!」と医師に勧められたのが、ヨガだった。「面白そうだな」。始めてみたところ、1日で虜(とりこ)になった。
1週間後には著名なオーストラリア人のインストラクターから「手伝ってくれないか」と誘いが来た。ヨガが日本でブームとなる少し前の出来事。健康に、生活に明るい兆しが訪れた。
個人スタジオYoga Maalaを開設
全米ヨガアライアンスRYT等も取得。担当し始めたスクールにて常に予約上位を獲得、人気講師として知られるようになった。
167センチと身体が大柄だったことも幸いした。ブームとなる前は「ガリガリの人が取り組むような印象が強かった」というヨガ。健康的なイメージが広がることで、自身の活躍の場も増えていった。
フリーのインストラクターとなり、つい先日には自身の個人スタジオYoga Maalaを東京都内に開設した。タイでも指導の場を増やせていきたいと考えている。
「ここしかない。エネルギーを感じる!」
仕事等で20代前半からタイなど東南アジアへよく足を運んだ。いつしか感じるようになった「懐かしさ」。空港を降りると感じて止まない、日本にはない昔ながらの暖かさ。自分に合う何か。
「ここしかない。エネルギーを感じる!」。この暖かい大地にいるだけで、不思議と出会いも、集まってくる人も変わってくる気がする。
「日本人離れした、見るからに東南アジアって表情してますから」。小麦色に日焼けし、屈託なく笑う表情からは、かつて心身を患った面影は感じられない。
「是非、正しい指導を受けてほしい」
芯の通った正しい姿勢を回復し、筋肉と骨の動きを健康にさせてくれるのがヨガ。流派の数は知れぬほどあるが、スクールに通う生徒には「是非、自分に合った正しく、そして楽しい指導を受けてほしい」と強く願っている。
大事なことは、各々の生活パターンに合ったヨガの活用法。「それが、美容でも健康維持でも、ダイエットでも構わない。ヨガは理想の暮らしを実現させる一つのツールなのだから」
開設したヨガスタジオは、都内の中心、港区麻布十番にある。日本とタイと、当分、忙しい日々が続きそうだ。アジア溢れる、元気なMaakiさんの今後が楽しみだ。
スタジオのホームページと個人ブログは次のとおり。
www.yoga-maala.com
blog.maaki-yoga.com
タイで在留届を提出済の日本人は最新の2012年統計で約5万人。企業などの駐在員や永住者、その家族などが多くを占め、滞在する男性の多くが仕事を持って暮らしている。女性についてはビザの関係から就労が難しいと一般的に理解されているが、実は「働く」女性は決して少なくない。新企画「タイで働く女性たち」では、タイで仕事やボランティア活動などに就き、活躍する女性たちを追う。