タイ南部のチュムポーン県で行われた、とある出家式での出来事がタイのSNS上で話題になっている。
ご祝儀袋におもちゃのお金が・・・
出家式で、近所の方からいただいたご祝儀袋(タムブン(=徳を積む)袋)に入っていたお金が、何とアニメのキャラクターが描かれたおもちゃの紙幣(偽札)で、主催者である出家者のご家族があまりにビックリし、気分を害されたとのこと。
袋に入っていた偽札は、1000バーツ札が5枚と、500バーツ札が1枚の計5500バーツ。
他の袋と比べて厚みが不自然だったのと、袋に名前が書かれていなくて、ちょっと違和感を感じたとか。
この主催者の方は、最終的に「良い気がしないから、他の人には同じことをしないでほしい。」という話をしに、偽札を持って来た人の所へ伝えに行ったそうです。
「ガモー紙幣」の“ガモー”は・・・実は日本語
こちらのアニメのキャラクターが描かれた偽札ですが、タイでは、「ガモー紙幣(タイ語で“ベンク・ガモー”)」と呼ばれています(ベンクは「紙幣」の意)。
“ガモー”が気になって調べてみたところ、タイの掲示板サイト「パンティップ」によると、“ガモー”は、日本で1970年代に日本で放映されていた特撮テレビドラマ『スペクトルマン』の主人公、蒲生譲二(がもうじょうじ)の名字である、“がもう(蒲生)”から来ているそうです。
(主人公の蒲生譲二が変身するとスペクトルマンになる)
この『スペクトルマン』の映画が昔、タイでも上映され、また、このスペクトルマンを描いたおもちゃの紙幣が出回り、いつの間にか、“アニメのキャラクターが描かれたニセ札(おもちゃの紙幣)=ガモー紙幣(ベンク・ガモー)”と認識され、今日に至るようです。
現在は、コレクションしている方や、おもちゃとして使っている方もいるそうですが、以前ほどは見かけなくなったと友人が話していました。
タイで使われている「意外な」日本語の一つと言えるでしょうか。