セーティワン氏はこの半年間のタイ米の輸出概要を明らかにした。それによると米の取引市場は現在拡大傾向にあり、タイの農家にとってはまたとないチャンスとなっている。
アジア全域で米需要が拡大
タイ米輸出の大手企業であるセーティワン社のポンチャイ・セーティワン社長は、「2018年に入ってから半年間に渡り米の輸出市場は拡大傾向にあり、海外への輸出が増加、米の価格は上昇している。なぜなら、アジアの市場において米の需要が拡大しているからである。」と述べた。
これまではインドネシアが米を大量に輸出していた事も影響し、タイからの米の輸出はそれ程伸びなかった。しかし、今年の上半期に人口の拡大が続くマレーシアがタイから米を180万トン輸入した。この需要は引き続き続くものと期待出来る。なぜなら、現状として3億人の人口を抱えるインドネシア国内の米の需要自体が追い付かなくなってきているからである。
フィリピンでタイの輸入米の入札
巨大市場を持つ中国がタイの古い米のストックが無くなった今年の初め頃から、再びタイに米を買いに来ている状況がある。その他にもフィリピンでタイの輸入米の入札が行われ、タイからの輸入米21万トンが落札された。これらの事が影響し、タイの米の輸出は更に増加する事となった。
今年度の米の輸出事業の概算では、タイの米農家はアジア地域に対する米の輸出拡大の恩恵を受ける事になる。今年に入ってからこれまで1カ月当たり平均80万〜100万トンの米を輸出した。商務省は、2018年はタイの米の輸出が1000万トン程度になるであろうと予想した。一方で50年以上続く米の輸出会社は1年に20〜30万トン輸出し、年間50〜70億バーツの売り上げを得る見込みである。
TAKAからの一言:
タイの米農家が本当に儲かるのか、はたまた間に入っている中間業者が搾取して儲かるのかは実際のところ分からないが、インラック政権のコメ買取政策が終わり不況に陥っていたタイの米農家にとっては良いニュースであると言える。今後人口が増加するアジア地域からの輸入は確実に増加するであろう。早くタイの農民が裕福に暮らし、タイ国全体のボトムアップが図れるようになる事を切実に望む。