2016年6月に、社会開発・人間安全保障省次官事務局及びタイ国家統計局傘下の情報通信技術センターが発行した文書『ASEANの高齢者人口』に記載されている各種データを基に、ASEANの国別人口やその構成、高齢化の進捗度合いや予想について見ていきたいと思います。
ASEAN 国別人口ランキング トップ3(2015年)
1位 インドネシア 2億5756万人(ASEAN全体の40.73%を占める)
2位 フィリピン 1億70万人
3位 ベトナム 9345万人
タイは4番目に多く、6796万人となっています。
ASEAN 国別高齢者(60歳以上)割合が高い国 トップ3
(2015年)
1位 シンガポール(17.86%)
2位 タイ(15.79%)
3位 ベトナム(10.28%)
ASEAN各国における「社会の“高齢化”」
一般的な高齢者の基準とされる「65歳以上」の人口割合(=「高齢化率」)を基に、過去及び予想数値を出しているのが以下の表です。
2015年の時点でタイは既に「高齢化社会」
表を見ると、2015年の時点でタイとシンガポールは既に高齢化社会に突入していることが分かります。
タイは、2030年には高齢化率が20%近くとなり「高齢社会」に、そして2050年にはその割合が30%を超え「超高齢社会」を迎えると予想されています。
タイと同じく既に高齢化社会であるシンガポールは、2030年には高齢化率が23%を超え「超高齢社会」に突入し、2050年にはその割合が34%近くになることが予想されています。
なお、日本は2015年の時点で65歳以上の高齢者の割合が26.7%となっており、既に「超高齢社会」です。
(日本の高齢化率は、2030年には31.6%に、2050年は38.8%に上昇することが予想されている)
ASEANの人口構成は若者が多いというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、第二次世界大戦後から現在に至るまでの状況が国によってかなり異なるため、国別に見るとその人口構成には差が出るようです。
Source:
『ASEANの高齢者人口 2016年6月 社会統計全書』(社会開発・人間安全保障省次官事務局・情報通信技術センター発行)
平成28年版高齢社会白書(内閣府発行)