先週末、タイのシーナカリンウィロート大学の入学試験を受けた数名の学生が試験問題について妥当性がないとして疑問の声を上げている。
ローカルニュースメディアが合格発表待ちの生徒に対して訪ねたところ、正解が存在しない4択問題や、専攻とは全く無関係な問題があったことが明らかになった。
今回、問題となっている同校の映画製作専攻とプロダクトデザイン専攻の入試問題の一部。
映画制作専攻の入試問題
【問題1】ピーマックのディレクターは誰ですか?(※ピーマックとはタイの映画)
A:Nawapol Thamrongrattanarit
B:Jira Maligool
C:Songyos Sugmakanan
D:Kongdej Jaturanrasamee
【問題2】2012年にアメリカのコロラド州で起きた銃乱射による大量殺人事件、その現場となった映画館で放映中だった映画のタイトルはなんでしょうか?
A:バットマン
B:スーパーマン
C:スパイダーマン
D:アベンジャー
【問題1の正解】
正解は「GTH社のBanjong Pisanthanakun監督」。つまりどれにも該当しないというのが答え。※入試問題を作成した担当者は正しい答えを入れていない。
【問題2の正解】
正解はAの「バットマン」。これは映画制作の知識と全く無関係な雑学的な内容。
プロダクトデザイン専攻の入試問題
【問題1】炭酸飲料水の最高価格を設定している店舗は?
A:セブン-イレブン
B:Mon-and-pop grocery shop
C:テスコ・ロータス(タイのローカルスーパーマーケット)
D:メジャー・シネプレックス(タイで有名な映画館)
【問題2】過去のオリンピックでタイがメダルを獲得していないスポーツは?
A:ボクシング
B:射撃
C:ウエイトリフティング
D:テコンドー
【問題1】の正解は「D」のテス・コロータス。【問題2】の正解は「B」の射撃となるが、問題内容に関してはマーケティングや、スポーツを専攻とした学生に向けての問題だと思われる。同校に入学するためには入試を受けることが必須とされており今年は92,000人以上の高校生が入学試験を受けている。
合格者はそのうちのたった2,900人ということもあり、学生にとっては毎年非常に激しい競争となっている。
日本であれば教育機関の信用度に繋がる大きな問題。しかし、タイの文部省はもともと平等な教育を行わないことから信用度があまり高くないため、今回の問題をどう処理するのかは正直微妙という声も上がっている。
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