去る12月18日「KING CHULALONGKORN MONUMENT SQUARE」で行われたThai Fightのトーナメント決勝戦に行って来た。決勝戦に相応しく、早くから多くの人が集まっていた。
タイ人の生活から離れ始めるムエタイ
タイのスポーツといえば誰もがムエタイを一番に想像するだろう。しかし、同僚や周りのタイの友人達に聞いてもあまりムエタイ(特に選手)の事を知らなかったりする。初めて旅行でタイに来た時に知り合った、タイ人の家族とは日曜日にみんなでムエタイを見ながら酒を飲んだりしたので、タイ人の生活の一部にムエタイがあるのかと思っていたら、最近ではどうやらそうでも無い事に後になって気づいた。
日本の相撲と同じ様な感覚なのかと思う。また、ムエタイは賭けの対象にもなるスポーツで、貧困層のイメージの強いムエタイから一般層が離れてきている現状もある。
Thai Fightの登場
そこで登場したのがこの「Thai Fight」国技であるムエタイの最盛を目指し、タイ政府も協力して「世界一のムエタイ」を決める大会なのだ。
2010年から始まって今年で2年目。今年は日本や香港、フランスでも行われていた。そしてタイでは9月から3回に渡ってトーナメントが行われていた。
当日のレポート
最終日は序盤から熱い試合を見る事が出来た。
そしてトーナメント決勝戦の開会式前には会場が暗転し、古代タイの映像から始まり様々な演出が見られた。
これらの演出も、エンターテイメント性を強くする事により、国技であるムエタイをより若い人や今まで興味が無かった人へのキッカケ作りの為のものだろう。確かに外国人の自分から見てもこれだけでも見ごたえは十分にある。
古式ムエタイの舞 演舞を披露するステージ ファイナルの開会式 K1並の演出! 映画館と同じ様に王様の音楽が流れ、全員起立そして試合へ。
67kg Kem v.s. Fabio(France)
個人的にこの試合には思い入れがある。実はこのThai fightに日本人代表でMA日本キックボクシング連盟ウェルター級チャンピオン一貴選手が出場していたのだが、9月の試合でFabio敗れている。
同時に9月の試合でタイ人の友人達はKEMの試合を見て、ムエタイに興味を持つようになりこの最終戦も一緒に見に行く事になった。
ガードを崩すストレート ムチのような鋭いハイキック カウンターフック70kg Buakaw v.s. Frank (Australia)
ブアカーオ戦、国民の英雄であるブアカーオはやはり別格だ。
ミドルキックを放つブアカーオ モノスゴイ緊迫感 Frank選手の右フック 白熱する試合を応援する子供達と興奮するブアカーオ応援団のオジサンそして、3ラウンドの末ブアカーオが2011年70kg級チャンピオンに!
会場に舞う紙吹雪表彰式ではトロフィー、チャンピオンベルトに加え気になる賞金も。優勝者の2人には賞金200万バーツとISUZUから車が贈られた。
豪華で巨大なトロフィー閉会式では盛大な花火も上がった。2011年のTHAIFIGHTが終わり、自分の周りでは9月の試合ではあまりムエタイに興味の無かった友人達も、今では興味を持っている。タイ国内外でもTHAIFIGHTがキッカケでムエタイに興味人も多いのでは無いかと思う。
THAIFIGHTの今後、ムエタイの今後が楽しみだ。