快走で優勝を決めた“神戸ナコンラーチャシーマー”
シーズンの佳境を迎えているサッカーのタイリーグ。1部リーグのタイプレミアリーグでも熾烈な優勝争いが行われているが、2部リーグにあたるディビジョン1では一足早くナコンラーチャシーマーFCが優勝を決めた。
同クラブは昨シーズン途中から日本人の神戸清雄監督が率いてきた注目のチーム。今季は前半戦を無敗で折り返すなど終始安定した戦いで勝ち点を積み上げ、早々にクラブ史上初となる1部昇格&優勝という最高の結果を手にした。
成功のカギは“タイ文化の尊重”と”日本の規律の浸透”
Jリーグ・ジェフ千葉の監督を務めるなど日本のトップレベルでの指導経験を持つと同時に、フィリピン、グアム、北マリアナ諸島の代表監督などを歴任し、海外での指導経験も豊富な神戸監督。
その経験を生かし、タイの文化やタイ人の気質を尊重しながら日本の規律を浸透させることに成功した。今では「練習に遅れて来る選手もまずいなくなった」といい、“タイ文化の尊重”と“日本の規律の浸透”の両立が今季の快進撃につながった。
来季はタイプレミアリーグに旋風を起こすか!?
神戸監督はすでに来季のオファーをチームから受けており、本人も「せっかく昇格させたのだから、タイプレミアリーグにも挑戦したい。目標は高いけれど、ベスト5を目指したい」と来季の指揮に意欲を見せる。
現在、5名の日本人監督が存在するタイリーグ。タイプレミアリーグでは和田昌裕監督率いるチョンブリーFCが7年ぶりの優勝の可能性を大いに残すなど、日本人監督はそれぞれに結果を出しており、その存在感は際立っている。
世界一多くの日本人選手がプレーする海外リーグとして脚光を浴びるタイリーグだが、今後は選手だけでなく「日本人監督」の活躍からも目が離せない。