国連が定める「世界難民の日」の20日、キャンプ内で子供たちのための図書館活動などを長年続けているシャンティ国際ボランティア会(SVA)が主催するサッカーイベントが昨年に続き行われた。
カレン族など多くのミャンマー難民が暮らすタイ北西部メーソット近郊にある難民キャンプのうち、今回イベントが行われたのは1万5千人近い難民を抱えるウンピアム難民キャンプ。同地域には計9つの難民キャンプが存在し、難民の数は計14万人近くにのぼる。
イベントには昨年同様、現役時代はJリーグとタイリーグの両リーグでプレーし、現在はJリーグアジアアンバサダーとして日本と東南アジアをつなぐ活動に尽力する丸山良明氏が参加。前日の19日から二日間に渡って、キャンプに暮らす子供たちとサッカーを通じた交流を行った。
雨季のため断続的に雨の降り続く天候の中、イベントは山間部に位置するキャンプ内の山の一部を切り開いて作られたグラウンドを舞台に行われ、男女計20名ほどの子供たちが参加。凸凹のグラウンドには石なども目立ち、決して恵まれた環境とは言えない中で、子供たちは終始笑顔でサッカーボールを追いかけていた。
また、サッカーに汗を流したあとは、キャンプ内の図書館にて丸山氏によるカレン語での絵本の読み聞かせも行われ、恵まれない環境からブラジル代表のスター選手へと上り詰めたロベルト・カルロスの物語を用いて、子供たちに夢を持つことの大切さなどを伝えていた。