タイサッカーは今季の主要な日程を終了、ブリーラム・ユナイテッドがリーグ、タイFA杯、リーグ杯の主要3タイトルを全制覇して2年ぶりの「3冠」を達成。今季開幕前には前年度のリーグ王者とFA杯王者がタイトルを争うコー・ロイヤル杯も獲得しており、史上初の「4冠」達成となった。
最後のタイトルを逆転で掴んだブリーラム
タイ国内の3大タイトル中、最後に残った「トヨタリーグ杯2013」の決勝が23日にタマサート・ランシット・スタジアムで行われた。
決勝に勝ち上がったのは、今季すでにリーグとタイFA杯の2つのタイトルを手にしてこの大会でも3連覇を目指すブリーラム・ユナイテッドと、クラブ史上初のタイトルを目指すラーチャブリーFC。
試合は前半の序盤にセットプレーからラチャブリーFCが先制。見る側にとっては最も面白い形でのスタートとなったが、後半、ブリーラムが今季見せ続けてきた勝負強さを最後も見せつけきっちりと逆転、2-1で勝利して今季を最高の形で締めくくった。
偉業達成に貢献したサムライ・平野甲斐
アジアチャンピオンズリーグ(ACL)でもベスト8進出を果たし、アジアにもその名を轟かせた「タイ最強軍団」ブリーラム・ユナイテッド。最高の結果を残したその戦いには、一人の日本人選手も大きく貢献していた。今季、Jリーグのカターレ富山から加入した平野甲斐だ。
偉業達成に大いに貢献した日本人選手、平野甲斐外国人選手としての過酷な競争を勝ち抜き、今季最終戦となったリーグ杯決勝でも先発のピッチに立って4冠達成に貢献。「人生の中でも、一番長いと感じる一年」だったという厳しく濃密な時間の中で、平野の目に映った「ブリーラムの強さ」とはどんなものだったのか。
「うちはボールも持てるけど、みんなが献身的に走れる。タイのチームが勝つには、タイ人選手が走らないと絶対に勝てません。ACLを勝ち進んだことで、自信を持ってそれが持続できたのが今年の強さの秘訣だったと思います。来季はアジアでもマークが厳しくなると思いますが、来年も期待できると思いますよ」
来季ももちろん、アジア最高峰の舞台での戦いが待っているブリーラム・ユナイテッド。タイサッカーの可能性をどこまで見せてくれるのか、ますます期待が高まる。