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タイ文化「チュー・レン」、豊川選手がタイで大バッシングされた理由

タイ文化「チュー・レン」、豊川選手がタイで大バッシングされた理由

タイ人の文化を象徴する自由なニックネーム

タイ人は誰でも、「チュー・レン」と呼ばれるニックネームを持っている。基本的には誕生時に本名とともに親によって名づけられ、戸籍にこそ記されないものの、いわば「正式なニックネーム」だ。成長してから気に入ったものに改名することもできる。

「チュー・レン」は自由で、遊び心に溢れている。「ドリームさん」や「キャプテンくん」、カフェラテが好きだからという理由で「ラテさん」がいたりする。何事も最大限に楽しもうとするタイ人の生き方を象徴する文化の一つといえるだろう。

そのタイ独特の文化「チュー・レン」が理解されていないことが一因で、サッカーのリオデジャネイロ五輪予選の裏である事件が起きてしまった…。

キャティサック監督は、いわゆる「タイのジーコ」ではない
キャティサック監督は、いわゆる「タイのジーコ」ではないのだ

キャティサック監督は「タイのジーコ」ではない

日本対タイの一戦を前に、ある日本のメディアにこんな記事が載った。U-23日本代表の豊川雄太選手が、タイ国内で「ジーコ」と呼ばれるU-23タイ代表のキャティサック監督について「(本家の)ジーコに対して失礼」といった内容のコメントをしたというもの。

この記事はあっという間にタイ語に翻訳されると、タイのネット上で豊川選手への大バッシングが始まった。キャティサック監督が国民的な英雄であることもあるが、痛烈なバッシングにはもう一つ理由があった。

日本のメディアでは「タイのジーコ」と記されているが、実際には「ジーコ」はキャティサック監督のチュー・レン。ブラジルのサッカーが好きなキャティサック監督は、もともとのチュー・レンが「コ」だったこともあり、ある時期から「ジーコ」に改名している。

タイ人にしてみれば、「なぜ自分の名前を名乗るのがいけないのか!」というわけだ。騒動は収まることを知らず、監督本人のコメントが取られるところまで発展してしまった。

情報に国境や言葉の壁がなくなりつつある時代。特にタイのように日本に強い関心を持ってくれている国では、タイに対する日本語での発言は100%、瞬時に伝わると考えるべきだ。そういった意識を持って、もう少し敬意ある発言を心がけるべきだったかもしれない。

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