タイ・バンコクは数年前から、有名な地元バンドの曲を演奏したいわゆる「カバーバンド」が比較的多かった。しかし近ごろは、そうでもない雰囲気も少しずつ出てきているようだ。その中でも昨年、バンコクで結成されたポストロックバンド「aire」は、最近特に注目されつつある。
メンバーは5人。Reo-suke(guitar)、Tatsu-no-shin(guitar)、Van-zaburou(bass)、Phil-kichi(keyboard)、Ginn-zaemon(drums)。2012年初頭に結成。バンド名のaireとは、スペイン語で空気、雰囲気意味する。
約1年間の活動後、先日はスクンビット39のHARMONICA(OZONO)で「INHALE SLOWLY, EXHALE SHORTLY EP」と題したリリースライブを決行、各国のポストロックファンが詰めかけるようになった。
ライブの序盤は比較的落ち着いたメロディアスな選曲。後半になるにつれエネルギーが濃縮されたようにパワフルに展開していく。その組合せには少々驚かされたが、時間の経過とともに会場は盛り上がった。
透明感のあるテンポ良いダブルストリングスはパワフルに変化し、キーボードとベースはライブ全体のフィールドを作りあげ、さらにそこに芸術的なドラムパターンがミックスされていく「aire」独自の空気感。彼らが築く独自のポストロックスタイルはさらに熟成され、今後さらにファンを増やすことになるだろう。
先進国の音楽がアーティストの個性よりも、収益性が重要視されているような昨今の音楽業界の中で、aireのような活動は今後、さらに本格化するように思える。
カバーバンドだけで物足りない音楽好きの方は、ぜひ一度「aire」をチェックして頂きたい。
aireの活動情報はFacebookファンページより
www.facebook.com/aire.bkk