バンコクやシンガポールなどの東南アジア各国での移動の際に、よく利用される格安航空会社(以下LCC)。プロモーションによっては数千円で移動できる事から年々利用者が増え、どこのローカル航空会社も未だに価格争いが続いている。
そんな、安価な航空航空券を販売するLCCの現状とは?
LCCのスタッフへの指示は、作業の徹底的な効率化と単純化
タイの空港で務めるとある関係者の話では、LCCは機体に掛かる燃料費等の物理コストの削減には限界があり、ガソリン代が値上げすることで断続的に運営困難に陥ることが多いとか。
そのため整備や貨物スタッフは、作業の効率化と単純化を徹底させられる。また、企業によっては業務マニュアル等も存在しないため、新人従業員が見よう見真似で作業を行っている現状もある。
スマホで預け荷物の移動業務の実態をとらえた映像
とにかくコストを抑えた業務効率を徹底させられるLLCで勤務するスタッフ。そんな中で公開されてしまったのが下記の映像。
エア・アジアの機体から次々と貨物車へ投げ落とされる乗客の預け荷物。
機体から預け荷物を次々と貨物車に投げ落とすスタッフの姿に、一部からは「安いから仕方がない」という声もあるが、それにしても取り扱い方は酷い。トラブルが合った際の保障もほぼ無いに等しいため、格安航空会社を利用する際は荷物を少なめにして、極力機内持ち込みで移動することをオススメしたい。
無論、LCCに限ったことではないが、各航空会社や空港の預かり荷物の取り扱いは基本的に丁寧ではない。
海外航空会社だけではない、国内人気LCCのトラブル
昨年の10月に国土交通省からLCCで初となる「厳重注意」を受けたジェットスター・ジャパン。
機体を点検し運航前に最終判断を下す「確認主任者」を社内規定の資格要件に満たない整備士を雇っていたことで、整備面でのトラブルを指摘された同社は、以前より国交省が同社の整備作業などの改善を求めてきたが、是正されていなかったことが影響した。
ジェットスター・ジャパンは当時、現場整備部門の人員不足や、コミュニケーション不足などが、トラブル要因だった説明。しかし、今年10月にエアアジア・ジャパンと合わせて、国防省から再発防止に努めるよう厳重注意の行政指導を受けた。
旅行者のチケット費を安価にするために人材コストまでを縮小し、不安定な人員体制で経営を続いけているLCC。航空関連事故は時に多くの死傷者が出るためトラブルが起きてからでは遅い。各社とも格安航空券というのには、それなりの理由があることも、覚えておいたほうがよいでしょう。