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2.1ギガヘルツ帯本格導入目前?タイ携帯4大キャリアの3G回線事情!

政情不安と利権問題から延期に延期を重ねてきたタイの第3世代(3G)携帯電話サービス。国家放送通信委員会(NBTC)は3G向けに使用される2.1ギガヘルツ帯の周波数について先月、初めてとなる入札を実施。大手キャリア3社(true,AIS,DTAC)が落札し、来年早々にも正式な規格による本格的な3Gサービスが、いよいよタイで始まろうとしている。

「え?もう、3G使っているけど…」と驚く読者もいるに違いない。実は、タイではざまざまな事情から、日本や欧米諸国などで使用されている2.1ギガヘルツ帯を使った3Gサービスがほとんど未整備。800MHz~900MHzという一つ前の2Gサービスが中心の周波数帯で、無理をして3Gサービスを展開しているに過ぎない。爆発的な利用者の増加から「3G」と謳う割に速度が遅いことや、電波が途切れやすいなどの「使いにくさ」が問題となっていた。

上記のグラフは、そうしたタイの携帯4大キャリア(前記3社にTOTを加算)の現状を示したもの。左上は「つながりやすさ」を示す電波の強度を、右上が「途切れやすさ」を示す切断頻度を表している。例えば、65回接続したうち2回程度切れると見ればいい。下段は電波のカバーエリア。キャリアごとに「強味」が異なっているのが特徴。こうした違いが出るのも、元はと言えば2G向けだった周波数帯を使って3Gサービスを展開していることが原因とされ、早期の改善が求められていた。

いわば、「カローラの車体に、ポルシェのエンジンを搭載して走っているようなもの」(ユーザーの一人)とされてきたタイの3G事情。技術的には可能だったところが、予期せぬ思惑が絡み合い、今ではタイが東南アジアで「3Gが最も遅れた国」の一つになっている。

こうした状況を打開しようと行われた今回の入札。「落札価格が異常に低い」などといった指摘が早くも上がっており、再び利権の疑惑が持ち上がるなど見通しはまだ混沌としている。だが、iPhone5が発売されるなどスマートフォンの高性能化は進む一方で、電波環境の整備は待ったなしの状況。一日も早い3Gサービスの本格運用と自由化が求められている。

anngleでは今後も随時、タイの通信事情についてお伝えしていく。

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