日本列島各地の味覚をそろえた食品物産展「テイスト・オブ・ジャパン」が12日、タイ・バンコク中心部にある「セントラル・チットロム」や「セントラル・ワールド」など商業モールで一斉に始まった。来月9日まで。
タイ語で紹介された最高級の伝統本玉露タイ資本のセントラルグループの主催。
このうち、メーン会場の「セントラル・チットロム」では、福岡県から担当職員らが派遣され、福岡名産の特産品が展示された。
八女市黒木町の古寺・霊厳寺に伝わる高級玉露「八女茶」の試飲コーナも開設(14日まで)。100gあたり最高で6000円もするという「伝統本玉露」が振舞われた。
「伝統本玉露」は、同寺に伝わる栽培法で育てられた限定品。収穫間近となった茶葉の上空に室を構え、稲わらを覆い被せて日光を遮断。20日後に収穫するというもの。これにより、一段と甘味と風味の増した茶葉に仕上がるとい、水で抽出しても、濃厚な味を楽しむことができる。
福岡県の観光冊子タイ人にも人気の「博多ラーメン」のコーナーもあるほか、福岡名産の「柚子こしょう」、最近人気の出ているというタバスコならぬ「ユズスコ」も出展されている。フルーツ刈り発祥の地にちなんで大粒の巨峰や梨なども陳列。今後、第2便として柿の入荷も予定されているという。
震災時の原発事故に見舞われた福島県からは、名産の桃が事故後、初出荷。大きく実った800個の桃が市価よりも2割程度安く店頭に並べられ、タイ人客らが次々と買い求めていった。
福島県の担当者は「いまさら海外でやれるのかという指摘もあったが、ともかく前に進まないとという思いで出展した。今回は試験販売だが、近いうちのレギュラー販売を目指す」と抱負を語っていた。
綺麗で重みのある桃はタイ人にも人気このほか、北海道や新潟県、高知県などからも名産品が出展され、各会場で終日、買い物客らごった返した。
会場の様子(Facebookギャラリーページ)
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