読者からの紹介を受けて、バンコクの隠れた大衆料理店などのスポットを訪ね歩くシリーズ。今回は「バンコクで一番美味しい、人気急騰中の店がある」との情報を得て、現地に向かった。
場所はスクンビット・エカマイの北方。ラミントラ通りを北上、メンジャイ交差点を左折。パシャウティ通りに入り、そのまま直進ししばらくすると左手に見えるTOPSスーパーマーケットの隣にある。4月のソンクランを間近に控え、バンコクでは日に日に照射が強くなっている。痛々しいほどの炎天下、紹介してくれた読者K氏のバイクで到着した。
店の名前は「 バミー・セ・リー」(ページ下部に地図)。店の見た目は一見普通のタイ式大衆食堂。体格の良いおばさんと従業員の若い女の子三人が、微笑みながらバミー(タイ式ラーメン)や、カオナンペッ(アヒルの肉ご飯)を作っている。現場についたのは午前11時、時間とともに近所のワーカーが集まってきた。
ここを紹介してくれたK氏は「ここの店は絶対にバミーヘーン(汁なし小麦麺)が一番売れている」と断言。数年前にこの近所で仕事をしていたといい、その際によく通ったとか。「他の料理もみんな美味しい。これほど美味しい店は他にない」という彼の話を聞きつつ、出てくる料理を楽しみに待った。
待つこと5分。最初に出てきたのは今朝の7時から煮込んでいるというテールスープ。見た目もダイナミックで、飲まずして美味いと直感した。
続いて出てきたのが、K氏が「美味しすぎる!」と太鼓判を押すバミーヘーン。
「うまい!!」という言葉が陳腐に聞こえてくるほど。これほどまでに美味しいバミーヘーンは食べたことがない。脱帽するしかなかった。
スタッフに話を聞くと、創業してまだ10年ほど。前回紹介した中華街の老舗店に比べると歴史は浅い。だが、コツコツとファンを広げ、昨年フロアを広げて再オープンしたという。
さらに、ここはご飯類も桁違いに美味しかった。中でも、炊きたてのアツアツタイ米にアヒルと豚の煮込みと焼き豚が乗った「カオナンペッムーヤーン」は絶品。バミーヘーンと同じくらいの人気という。
これまでに経験したことがないほど美味のタイの大衆食堂。郊外にはこうした隠れた逸品料理店がまだまだありそうだ。
バミー・セ・リー