【Plateau de Phurua, Chateau de Loei 2004】(プラテーウ・プールア シャトー・ルーイ)生産地:ルーイ
ラオス国境にあるタイ東北部ルーイ県の標高650~800メートルの高地で育てられたワイン。プールア地区にある1991年創業のワイナリーでは、タイの土壌に一番適合しているとされる白ワイン用ブドウ品種シュナンブランと、赤ワイン用のシラーを栽培している。
この地でシュナンブランを85%以上使用して完成したのが「シャトー・ルーイ2004」。オークの樽でゆっくりと熟成させたのが特徴。ほのかなオーク香が、ワイン好きを楽しませる。
香りから辛口が想像されるが、口に含むとマンゴーなどトロピカルフルーツに似たねっとりとしたコクに驚かされる。不思議な1本でもある。
ソムリエ:Koji Haraからの一口ポイント
イチジクのコンポートや桃の缶詰を想像させるボリュームのあるワイン。味に厚みがあるため、火を通したシーフードが合いそうだ。魚の揚げあんかけなど、少し甘酸っぱいソースの料理もいい。
ソムリエ:Koji Hara
愛知県出身の42歳。2001年ごろからタイと関わるようになり、バンコクでワインバーを経営したことも。ソムリエのほか、日本酒の利き酒師の資格も持つ。HPアドレスは次のとおり。
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新企画「New Latitude Wine(新緯度帯ワイン)の魅力」
ワインの産地は、フランスやイタリアなどの伝統的な南欧州を旧世界「オールドワールド」と呼ぶのに対し、米カリフォルニア、チリ、豪州などの新興国を長らく「新世界」と呼んで区分を明確にしてきた。
ここに近年、新たに加わったのが、「New Latitude Wine(新緯度帯ワイン)」と呼ばれる産地。北緯・南緯ともに30~50度が最適な緯度帯とされてきたワイン醸造で、北緯50度以北のオランダ、デンマーク、ポーランド、北緯13~15度のタイで造られるワインは、かつての常識を超える存在として注目を集めている。
新企画では、新緯度帯ワインの筆頭株、タイ産ワインを紹介していく。