【Chateau de Loei】(シャトー・ルーイ)生産地:ルーイ
バンコクのオリエンタルホテルを経営するイタルタイグループ直営のワイナリーで醸造された1本。タイ東北部ルーイ県にある農場は標高600メートル、一日の寒暖の差は15度以上にも上る。こうした“好条件”から、洗練されたエレガントな仕上がりとなった。
同ワイナリーは創業1995年とタイでは最古参。96ヘクタールの農場には、シャトー・ルーイの原料となる赤ワイン用ブドウ品種シラーと、白ワイン用のシュナンブランが整然と並ぶ。
農場を見守るのは、欧州から招かれたフランス人の技術者たち。本場、南フランスの職人たちが仕上げたタイ産のミディアムボディが市場で高い評価を得ている。
ソムリエ:Koji Haraからの一口ポイント
黒胡椒のイメージが強いスパイシーな香りが特徴の赤ワイン。マッドクラブ(ノコギリガザミ)の黒胡椒炒めやプーパッポンカリー(カニのカレー炒め)などとマッチしそう。炭火を使ったガイヤーン(焼き鳥)にも良さそうだ。
ソムリエ:Koji Hara
愛知県出身の42歳。2001年ごろからタイと関わるようになり、バンコクでワインバーを経営したことも。ソムリエのほか、日本酒の利き酒師の資格も持つ。HPアドレスは次のとおり。
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新企画「New Latitude Wine(新緯度帯ワイン)の魅力」
ワインの産地は、フランスやイタリアなどの伝統的な南欧州を旧世界「オールドワールド」と呼ぶのに対し、米カリフォルニア、チリ、豪州などの新興国を長らく「新世界」と呼んで区分を明確にしてきた。
ここに近年、新たに加わったのが、「New Latitude Wine(新緯度帯ワイン)」と呼ばれる産地。北緯・南緯ともに30~50度が最適な緯度帯とされてきたワイン醸造で、北緯50度以北のオランダ、デンマーク、ポーランド、北緯13~15度のタイで造られるワインは、かつての常識を超える存在として注目を集めている。
新企画では、新緯度帯ワインの筆頭株、タイ産ワインを紹介していく。