2月15日、タイのバンコクにある飲食店「Otaru-小樽」にて、主にタイのマーケットに向けた日本産和牛の特別試食会が開催された。
前回の和牛試食会と同様、ブランド牛の近江牛のほか今回は岩手牛と松永牛(島根県)の2品目が参加し、計5品の料理で独自の飼育方法で育てた和牛の味を披露した。
とにかく柔らかくて世界中から美味すぎると評判の日本産和牛肉
近江牛は約400年の歴史がある日本で歴史のある三大ブランド和牛の一種。 戦国時代には豊臣秀吉に仕えた武将高山右近が蒲生氏郷らに近江の牛肉を振る舞ったという史実も残っているほど、料理は品質を活かした炙り寿司とカルパッチョ。
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本来1頭の牛を1200日かけてじっくり育て上げると言われる「岩手牛」は、すき焼きと、スーパー牛丼(料理人が命名)。程よい脂身と、多少厚めでも柔らかい食感は明らかに一般の牛丼の次元を越えていた。
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ステーキとして提供していたのは島根県の松永さんが提供する「松永牛」。和牛とホルスタイン種をかけ合わせて育て上げた「ハーフ和牛」は高級感を維持しながらも、価格面での安さが魅力。牛肉好きなら間違えなく白飯を要求してしまうレベル。
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「おいしいお肉=柔らかい」、その概念は日本人が作った牛肉の価値基準
西洋や欧米では”牛肉”とは固い肉として扱われており、料理の工程上で料理人がどう調理するかとういう工夫をしていた。しかし、その”牛”本体に「育てる段階で柔らかくなるようには出来ないか!?」と考えたのが日本人だったとも言われている。
和牛を生産する各地のオーナー(レストラン経営・牧場主など)は、牛の成長や季節にあわせて最適な食糧を調合し、独自の経験を元に味の価値を作りあげる言わば職人技の世界。
日本の地場産業のポテンシャルをタイを通して表現する企業
試食会を主催したのは前回と同じ「Japanese Prime Restaurants Management」の尾崎勇気。生食材の試食会のためイベントオペレーションには時折苦戦を強いられることもあるが、スタッフのフォローと、試食会会場としての環境を完璧に揃えている。
特に今回の試食会ではバンコクで飲食経営するタイ人などが目立ち、直接日本の生産者と名刺を交わしながら、ときおり「オイシ」という、聞き覚えのあるフレーズが飛び交っていた。
なお、試食させて頂いたお肉はバンコクのエンポリアムデパートにて期間限定の直売会を行っているようです(2月日金曜日まで)、機会がある方は一度訪れてみてはいかがでしょうか。