タイ北部ラムプーン県トゥンフアチャーン村にある、コンビニエンスストア「セブンイレブン」が、今年の5月末をもって閉店した。営業期間は約3~4年であった。閉店を余儀なくされた理由に関し、タイのSNS上で話題となっている。
閉店となった理由①:地元住民の生活スタイル
このコンビニを利用する客は、近くを通る一見の客がその大部分であった。
このエリアに住む地元住民も利用することもあるが、あまり頻度は高くなかった。その理由は、村には昔ながらの雑貨屋のような商店が既にあったからである。
また、この商店で買い物をする場合は、持って行ったお金が足りなかった場合でも、先に商品だけもらって後で支払いにやって来る、所謂“ツケ”が可能であったことも重要なポイントであった。
住民同士はお互いに気心知れた関係で、相互依存による生活スタイルが成り立っていた。
また、都会との生活時間の違いもある。村では、大都市のように夜遅い時間に行動をしない。20~21時には皆帰宅してしまっているため、コンビニの利点が活かされなかった。
閉店となった理由②:「ほどほどの経済」
ここに住む住民の多くは農業を営んでおり、シンプルな生活を送っている。プミポン前国王が提唱した理念「ほどほどの経済(“足るを知る”経済)」を支持し、贅沢や浪費はしない。
コンビニをオープンするロケーションを決定する前に、市場調査を行うことの重要性について、SNS上では指摘されている。
少なくとも、この村に住む住民にとって、コンビニは“便利な”お店ではなく、不要だったようだ。
Source: Nation TV, prachachatprachachat