タイは依然として観光・農業国であるといえるが、単なる観光・農業国ではない。 4国と陸で接しており資源・資材集積地・輸出国としても好位置にあり、近年の賃金の上昇と国民的気質から消費も旺盛で国内市場も力強く、日系車製造企業等に投資先として好まれ数多の工業地帯を形成しそのサブプライヤー網をもほぼ完備している。
大洪水時タイからの部品供給が止まり、東南アジア一帯、さらに日本の製造が一部ストップして、タイの工場の日本・アジアへの影響がもうすでに大きいことを内外に認識させた。教育水準が高い割に労働力が安く仏教国であり日本人と相互理解しやすいということや、何度かの 経済危機があったが全体への影響は少なく、その時期を除くと4%程度の経済成長を安定的に継続している優良国であることからその存在感を強めている。
もはやタイに進出することを疑問視する時代ではないと言うべきだろう。問題にするべきは「どうタイに進出するか?」タイで確実に成功を収める方法である。
バンコクの規模は京都や広島以上!?
バンコクは800万人の都市であり、周辺大バンコクまで含めると1300万人。日本人と同等の所得水準層は約一割程度いるとされ130万人規模、タイは2012年GDP29.2兆円と神奈川県の少し下であり福岡(GDP17.2兆円)以上の経済規模を持っておりバンコク都単体でもGDP10.2兆円と近接しており京都府や広島県に等しい、さらに伸びしろとして10倍の人口ポテンシャルを持っている。鉄道交通が急速に整備されつつあり、更なる都心としての高度な商業的進化が期待される。
タイの欠点としては、政治不安、バンコクの一極集中、都市と地方の経済格差がある。これらも日本人がタイに滞在させてもらっているのだから知恵を出してあげるべきではないか。欠点も考えようによっては儲けのチャンスである。
外国人が持ち込んだ技術や知識
2014年の統計でも在タイ邦人が登録上4万人おり登録していない人も含めると約10万人、バンコクの繁栄の原動力になってきた。道路等の都市のインフラも弱かったが、例えば外郭放水路の建造や商業エリアを中心とした足元を濡らさないスカイウォークを中心に駅ビル・駅周辺をつなげる構想等、熱帯雨林気候における近未来都市を形成し始めている。
飲食店も外国人の嗜好を中心に進化・本格化し、タイ人の嗜好の多様性を生み出している。外国人が先端技術や需要や熱意や物やスタイルを持ち込み急速に変化しているといえるだろう。
先進国入りを目指すタイの希望と展望
2005年から2012年までの7年でタイのGDPが驚くべきことに2倍になった。2022年には先進国入りすると言う予測もありこの国の成長を疑う人は少ない。さらに新たに日本人の移民を受け止める大きな潜在能力をこのタイは持っている。土地は余っているし農業が近代化しきっていないのに豊かな農作物があふれている。きれいな水と空気と大地がある。教育もまだまだ改善余地がある。
日本人がタイの教育を手伝ってもいいのではないか。都市も日本人の目から見たらまだまだ開発できる。日本人がタイの次世代の近未来都市建造を手伝えるのではないか。タイ人と日本人が共存、はたまた融合し新しいアジアを形成できるのではないか。
そういう夢がここにはある。何千万人の日本人が、日本と友好的なこの国に移り住みこの国をアジア、ひいては世界有数のすばらしい進歩的な国へと変貌させる日も遠くないかもしれない。