タイでウェブマーケティングと言えば、芸能人や著名ブロガーを使ったステルスマーケティング(※以下ステマ)。1投稿数万バーツで取引されるインフルエンサーを起用した広告戦略は、最近ではタイ企業だけではなく、日本の自治体までもが当たり前に活用するようになった。
しかし、そのステマもタイ人に見破られるようになってきている。
グリコアイス品切れ事件
今年の2月27日からグリコのアイスクリームがタイでも販売されることになり、それに合わせ江崎グリコはすぐさまタイ国内でウェブマーケティングを開始。一般タイ人に向けた事前プロモーションとして、いつも通り著名人を起用したステマだったが、販売直後からコンビニやスーパーなどで品切れ店が続出。
何日待っても購入できないことに怒った一部の消費者は、タイ国内最大の掲示板サイト「パンティップ」に下記のクレームコメントを残しました。
・宣伝ばかりで食べられないなら、もう食べない。
・店のスタッフが隠しているのでは?
・わざと品切れさせるグリコの広告手法だ。
同社は海外で本格的にアイスクリームを販売するのが初めてだったため、今回は品切れクレームを見越した炎上マーケティングだったのかもしれない。しかし、コメントを見ても分かる通り、ステマに対する警戒心は以前にも増して強くなっている。
続いてガリガリ君が上陸
グリコが展開したマーケティング手法で「ガリガリ君」を主力商品とする赤城乳業も、先日、バンコク都内のホテルで試食イベントを開催。会場にはメディア関係者や人気ブロガー、そして、ガリガリ君本人も登場し大盛況だったようだ。
年間推定500億円ともいわれるタイのアイスアイスクリーム市場・・・ ユニリーバやネスレなどの多国籍企業がシェア争いを繰り広げる中で、日系企業2社は今後どのような展開を見せるのか注目したい。
source:edtguide