中国人観光客のバク買いブームは一段落したものの、地方は引き続きインバウンドブームのまっただ中。先日もバンコクで恒例の旅行博「TITF(BANGKOK INTERNTIONAL TRAVEL FEAR)」が開催され、日本や海外旅行に興味を持った大勢のタイ人が「クイーンシリキット・ナショナル・コンベンションセンター」に集まった。
そんな中、イベント会場で最近のタイ人動向が分かる面白いものを発見。
タイ人が行きたいと思っている日本の地域
会場の一角にあったこのボードは、実際にタイ人が行ってみたいと思った日本の地域にシールを貼るというJNTOが設置したプロモーションボード。

もっとも人気があった地域はやはり北海道。一度では楽しめない広大な自然が魅力の北海道はビザ緩和から3年以上経った現在もリピーターが多い。続いて、関西エリア。活気あふれる大阪独自の風情はタイ人観光客との好相が抜群。京都の伏見稲荷など、人気観光スポットが近いことも魅力の1つだそうです。
気になったのは関東と同じくらいの人気のあった九州地方。
熊本地震以降、観光客の低迷が懸念されていたが、タイでは思った以上の人気ぶりで北海道、東京、大阪を体験したタイ人が次に向かう旅行先として注目されている。また、沖縄地方も日本式リゾート地を味わえる場所として人気が集まっており、”美ら海水族館”目的でブースを訪れるタイ人も多かった。
自治体はビラ以外のアプローチを!
魅力的な旅行商品を求めて毎回多くの来場者が集まる「TITF」。しかし、日本の自治体出展者は終始ビラ配りに没頭しているケースが多い。
会場でチラシを手に取った来場者は、興味がなければ直ぐにゴミ箱に捨てられてしまうのが現実。出展にあたっては、どの様にして来場者に内容伝え、どの様にその場所まで来させるか、といった点をもう一度考え直し、旅行会社とのプロモーションやメディアタイアップなど交えた個性的なアプローチを仕掛けることが重要。

団体ツアーから個人旅行へ移行する中で、観光目的や観光地に求めるニーズも多様化している。単にパンフレットを翻訳しただけでは振り向いてくれない現実を理解し、企業や自治体もその変化に対応していくことが求められている。