タイ国立食品研究所によると、2016年にタイが輸出した果物の総量(ドライフルーツやフルーツジュースなどの加工品を含む)は280万トン、金額にして1196億3000万バーツ(およそ3588億9000万円)となり、前年比19%の増加となった。その内、フレッシュフルーツの輸出額は全体の27%を占め、324億1200万バーツ(およそ972億3600万円)であった。
2016年に最も輸出されたフレッシュフルーツはドリアンで、フレッシュフルーツの輸出量の52%を占め、輸出額は約168億バーツ(およそ504億円)となった。
果物(加工品含む)の輸出先トップ4
1位 アメリカ
2位 中国
3位 ベトナム
4位 香港
アメリカ向けは主にフルーツジュースやパイナップルの缶詰などの加工品である一方、中国・香港向けはフレッシュフルーツ、特に中国人が好んで食べるドリアンが主な輸出品となっている。
ベトナム向けは、国境を接している中国への販売を目的としてタイから輸入しているとのこと。
最も輸出されているフレッシュフルーツ トップ5
1位 ドリアン

2位 ロンガン
(リュウガン・龍眼)

3位 マンゴスチン

4位 ランブータン

5位 ロンコン

輸出が好調な背景
加工品を含む果物の輸出は毎年増加傾向にあるが、その理由として挙げられているのは以下の2点である。
①科学技術の進歩で商品がバラエティ豊かになった。
②海外の消費者の健康志向により、ドライフルーツがスナックとして好んで消費されるようになった。
現在、タイのドライフルーツの輸出量はトルコ・アメリカに続き世界第3位で、主な輸出先はASEAN諸国や中国・香港となっている。将来的に、ドライフルーツやフルーツチップスなどの気軽に食べられる果物の加工品の市場は、健康志向の高まりを受け、国内・海外とも拡大することが予想されている。

フルーツ産業は、タイにとって多額の収入をもたらす大規模産業という位置づけである。
南国のフルーツという個性を持つ、バラエティ豊かなタイの果物。グレードの高いプレミアムクラスのフレッシュフルーツを輸出するだけではなく、残りの果物も加工により付加価値をつけて市場に送り出すことが可能だと、タイ国立食品研究所の所長は話している。
Source: Nation TV, thairath, Thai Health Promotion Foundation(タイ国健康促進財団)(photo)