皆さん、こんにちは〜!
前回は、海外で利用できる医療保険各種のメリットとデメリットをご紹介しました。今回は、前回ご紹介をした4種類の保険の復習と、実際に医療保険を選ぶ際のチェックポイントを、ご紹介します。
まず復習ですが、日本人が海外でも利用できる医療保険には、次の4種類がありました。
・旅行者傷害保険
・国民健康保険
・ローカル医療保険
・国際保険プラン
国民健康保険と異なり、医療保険の大原則は、“既往症は免責”です。
と いうことで、既往症のある方のオプションは、国民健康保険を任意継続する事のみとなってしまいますが、医療費を一時的にでも自己負担しないといけないリスクや、レシートを日本語に翻訳するなど、返金手続きは多少の面倒を伴います。また、返金額は、日本で同等の治療を受けた場合の治療費を基準価格として、その7割が返金されるというシステムですから、“思ったより辺金額が少なかった”なんて言う、ありがたくないびっくりがあるので注意が必要です。
旅行者傷害保険は、保証内容の割に安く提供されているものが多く、手軽に利用できるオプションではありますが、“短期滞在”向けのプランですので、保証期間 が短かったり、継続する為にいちいち日本に戻らないといけなかったりという面倒が発生します。また、保証期間一年というような、長期プランも最近では存在しますが、長期の治療や投薬が必要な疾患が発症した場合、保証が途中で切れるリスクがあります。
従って、既往症がなく、選択肢が多い方であれば、やはりローカルの医療保険か、国際保険プランの利用がお薦めです。
これらの医療保険を選ぶチェックポイントは、
- 入院時のカバー内容
- 入院一日毎の保証上限
- 手術時のカバーに含まれるもの
- 集中治療室利用のカバー上限
- 手術室の利用額カバー上限
- 麻酔代のカバー上限
- 術医師の技術料カバー上限
- 手術に一般的に必要な道具や薬のカバー上限
- 術後のナース代カバー上限
- 妊娠時保証のオプション
- 外来カバー上限
- 歯科治療オプション上限及び支払い条件
居住地で、一般的に日本人が利用する病院での治療費の目安など、情報を収集した上で、自分にあったカバーの保険を選ぶ必要があります。
ちなみに、比較的何でもかんでも保証される国民健康保険とは異なり、一般的な医療保険は、外来カバーを付けると、保険料はぐっと上がります。国民健康保険とは全く違う保険であるという事を認識し、保険料を抑える為には、外来カバーを捨てるというのも有効な手段です。
実際、現時点で一年位何回くらい通院していますか?たなかの通院回数は、年に1−2度程度で、病気にかかる事よりも、怪我での利用がほとんど。外来オプションを付ける事で、例えば2万円保険料が上がるのであれば、外来は自己負担し、何か大きな怪我や病気の時の為の、“転ばぬ先の杖”的な感覚で保険を利用していた方がお得なのです。
また、別途注意する点は、【待機期間】と、【外来扱いになる治療】の2つ。
【待機期間】は、通常加入から最初の30日間は、“一般待機期間”という事で、怪我の治療のみ保険が適応可能で、病気の場合は免責となります。これは、“既往症”をふるいにかける意味合いでの期間です。症状によって、待機期間が異なる疾患もあるので、チェックが必要です。
【外来扱いになる治療】は、キモセラピーなどの癌治療や、人工透析など、通院で行われる治療は、通常“外来扱い”となる事を指しています。このような治療は、風邪で外来にかかる 時と異なり、治療費がかさみます。癌家計の方や、糖尿の気がある人が家族にいる場合は、これらの治療が“入院費”の中に含まれるような保険を選んでおいた 方が、安心感があります。
国民健康保険がいかに恵まれたシステムかという事がおわかり頂けたと同時に、海外では全部自己責任で病気や怪我のリスクに対応しないと行けないという事を、再度自覚して下さいね。