タイの人々の暮らし 第2回 タイの業種別平均賃金

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毎週金曜日にお届けする新企画「タイの人々の暮らし」。前回はタイの一般家庭の所得と支出を紹介した。では、業種ごとにどれほどの格差、開きがあるのか、をまとめたのが今回。「へえ!意外にこの業種の給料が高いんだ!」。思わずびっくりのデータもあって、なかなか興味深い。

wages

1ヶ月の賃金が最も低いのは、最大の就業人口を抱える農業で4813バーツ。一方、高いのは順に、電気/ガスの2万3834バーツ、情報通信の2万2509バーツ、金融業の2万1944バーツ…

農業とトップの電気/ガスでは、給与水準でなんと5倍近い開きがある。にもかかわらず、就業人口では電気/ガスは農業の1%にも満たない。

「どうして、電気/ガスに従事する人の給料が高いの?」と思うのも無理はない。ライフラインの中心である電気もガスも、タイでは事実上の特定企業の独占状態。

タイでは発電と配電の各事業が分離されており、発電は政府系企業タイ発電公社(EGAT)が高いシェアを誇る。一方、配電は首都圏電力公社(MEA)や地方電力公社(PEA)が担当するが、いずれも競争相手は実際にはいない。ガスも国営企業タイ石油公社(PTT)の寡占状態で、基本的な仕組みは同じ。

しかも、電気料は国のエネルギー事業管理委員会の認可が必要といった具合に、ここでも競争原理は働かない。必然的にドル箱事業というのが、タイにおける電気とガスの実態だ。

第2位、第3位の情報通信や金融業界の給与が高額であるのは日本でも同じ。教育業界も意外に高額所得。一方で、公務員の給与水準が低いのが目につく。タイでは公務員の兼業が認められており、警察官が非番の日にタクシー運転手になることも珍しくない。

GDP%

では、各業界が産業全体の中でどの程度の富を生んでいるかをまとめたのが上の円グラフ。製造料と流通/小売が圧倒的に多い。ここでも農業は就業人口に比して低迷をしている。かつての農業国タイはデータからも工業化が進んでいると言える。

微笑みの国タイ。街を歩けば誰彼となく、笑顔で挨拶を返してくれる。それがタイ。人々は親切で、温かく、また来てみたくなる、心のふるさと。でも、実際に現地のタイの人たちがどんな暮らしをしているのかまではあまり知らない。新企画「タイの人々の暮らし」では、そんなタイ人家庭の様子や、ごく普通のタイ人がどんな暮らしをし、どんなことに関心を持っているのかを一話完結で紹介していく。

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