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新南ラオス紀行【第5回】-村で唯一の小学校を訪ねた-

人々は水面とともに暮らしていた。この地域では、木造の小舟が中州の島と島を結ぶ貴重な移動手段。茅葺き屋根の住居は雨期の増水に備え、かなり高い位置に床面を据えている。最近、衛星アンテナが設置され、ようやくテレビが視聴できるようになった。

だが、こうした潤いは、川辺のごく一部だけだ。一歩、足を踏み入れた広い中州の奥地は、サバンナのように干からびていた。かつて水田だったと見られる耕作跡地もどうしたわけか放置されたまま。中州の村は乾ききっていた。

デッド村で唯一という小学校の建物を訪ねた。木製の扉をくぐると、眼前にはトタン屋根の粗末な校舎が1棟。村人に聞くと、建物はこれだけだと話していた。中学校以上は、対岸の街に行かないとないという。

校舎の中を見せてもらった。木製の横長机に共同の腰掛け。むき出しの土の床には、浜辺の白い砂が薄く堆積していた。前方には教卓と黒板が2枚。最後の授業は英語だったのか、それとも子供のいたずら書きか、I Love Youの文字が残っていた。

教室は棕櫚(しゅろ)のついたてで区分けされた2室のみ。もう一方の教室はどうなっているのだろうか。覗いてみると、黒毛のニワトリが机の上でダンス中だった。

この先、車で15分も行ったところに、観光地と土産物屋があると聞かされた。早速、向かってみることに。砂埃を上げて進むトラック。改造した荷台には大人が雄に20人は座ることができる。ほどなく駐車場に着いた。ここから先徒歩で10分も進んだところに、それはあるという。人がようやく通ることのできる木造の橋を渡って進むことにした。

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