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続く訪日ブーム。 タイ人が好きなのは日本人ではなく日本

続く訪日ブーム。 タイ人が好きなのは日本人ではなく日本

3月のタイの訪日旅行客が過去最高

日本政府観光局(JNTO)によると、今年3月の訪日タイ人旅行者数は前年同月比26.8%増の14万7400人だったそうです。3月としては過去最高を記録し、前年比を4分の1も上回ったのですからすごいですね。

理由に挙げられるのは、毎度のことですが新規就航や増便による旅客輸送能力の向上など。とはいえ、「日本の人気が留まることを知らない」事態と言っても良いのではないでしょうか。今年に入ってからの3カ月間で日本を旅行したタイ人は同23.9%像の累計34万7800人と、毎月二桁増が続いいます。この勢いは、過去最高だった2018年の113万2100人を上回っているそうです。

タイの日本食レストラン3000店

これほどまでに人気は、単純にはタイ人の日本ブームが続いているからでしょう。2007年には745軒だったタイ国内の日本食レストランは、2018年には3004軒と11年間で4倍以上に増加しました。タイの消費者がクオリティの高い日本のサービスや文化に触れる機会も増えており、いまやタイの方々の生活の一部になっています。

これは、約50年前から続く日本企業のタイ進出が原因でもあります。前述した通り、タイには多くの日本食レストランが立ち並び、都心を歩くなかで日本語の看板を見ない場所はないほど。編集子がふるさと北海道帯広市に戻り、講演でもする際は「日本の有名チェーン店で帯広にあってバンコクにない店はないですよ。スターバックスの人口に対する店舗数は東京以上です」と紹介したりします。

現在、タイに進出する日系企業は約5500社(JETRO調査)。多くはタイの基幹産業として定着する自動車や家電といった製造業で、メーカーを頂点にあらゆる部品サプライヤーが揃い、しっかりとした裾野産業が構築されています。そうしてタイに住む日本人も増え、登録ベースでは7万人を超え、未登録者を含めると10万人以上の日本人コミュニティが形成されています。これは、行政区分で言えば「市」規模ですね。しかも、半径数キロの中に密集して住み、世代も20〜40代の働き盛り世代家族という稀有な日本人コミュニティが出来上がっているんです。

タイ人は本物の日本食を知っている。

幼い頃から身近な日本

閑話休題。タイの訪日旅行の話でしたね。多くのタイ人は、タイで製造された自動車を乗り(日系シェア8割)、テレビをつければ日本のアニメ、週末の家族との外食は日本食レストラン。そうして育った20〜30代のタイ人にとって、まさに日本は身近な存在なのです。そうした中で、2013年のビザ免除をきっかけに爆発的に訪日数が増加。この背景には、タイの経済発展が中間所得層を増やし、LCC便の路線増という物理的な援護射撃となったとも言えます。

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さて、この時期にタイ人が日本を訪れる理由のほとんどが「花見」なんだそうです。中でもタイ人が発見した桜の人気スポットとして有名なのが、山梨県富士吉田市の新倉山浅間公園です。富士山+桜+仏塔(忠霊塔)が1枚の写真に収めることができ、外国人にとっての日本のイメージをすべて満たす超人気観光スポットになりました。

話題になった富士山の写真 / Pixabay

日本人が有能なわけではない

最後に、タイ人にとって日本は身近で大人気旅行先です。ただし、日本人がリスペクトされているわけではありません。経済成長はタイ人の人材力も高めました。陸続きで諸外国とつながるタイは、当然、日本人に比べて英語力も高い高学歴者がたくさんいます。

経済大国ニッポンを引きずり、ルックダウンしながらタイを見ている日本人の多くは、むしろ、タイ人から「この人は英語もタイ語もできないし、タイを知ろうとしない」と残念がられ、軽く見られる傾向が強いのも事実です。もちろん、一概には言えませんが、タイ人は日本が好きであって、日本人が好きなわけではないのです。

仕事、仕事、仕事
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