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成熟し始めたタイのオンライン広告

成熟し始めたタイのオンライン広告

タイ・デジタル広告協会によると、2018年のオンライン広告市場が堅調に推移する中、動画サイトが同市場を牽引するまでに成長しているそうです。米系市場調査会社ニールセン(タイランド)が発表した18年の広告出稿額は、1,054億5,500万バーツ(前年比3.9%増)となった。媒体別では、新聞(20.8%減)、雑誌(33.7%減)、ケーブル・衛星テレビ(16.4%減)が大幅減となる一方で、テレビ(8.1%)、ラジオ(7.3%増)、看板(7%増)、インターネット(6.1%増)とそれぞれ増加した。

タイで注目されるオンライン広告

注目のオンライン広告の内訳は、フェイスブックが全体の30%を占め、次にYouTubeが18%と続きます。そんな中、LINEのタイ現地法人「LINE(THAILAND)」は、今年中に動画配信サービス「LINE TV」の視聴者層をタイ首都圏に住む若者層から、タイ全土・すべての年齢層まで広げる方針を発表しました。同サービスはこれまで、過去に放送された番組を見逃しても即座にアプリ上で視聴できることや、多くの番組数を持つことから利用者を伸ばしてきたそう。需要が高い日本のアニメは今後も拡充する他、差別化を目的に独自コンテンツにも注力。人気アイドルグループ「BNK48」のメンバーが出演する恋愛コメディー「One Year」も配信します。

タイで人気のLINE TV
タイで人気のLINE TV

なお、昨年1年間の動画再生回数は前年比8割増で、広告収入は同2倍に増えたと言います。昨年10月時点では、タイ国内のLINE加入者4200万人のうち、同サービス利用者は約2000万人だったそう。タイは2020年の5G商用化を目指し、今後も動画市場は成長することが予想されます。

振り返れば、インターネットが普及し始めた約20年ほど前から、日本では紙媒体の衰退が始まり、今では雑誌が全盛期の半分となり、新聞も大幅に減らし、動画サービスが充実するに連れて、旧広告業界のトップをひた走っていたテレビ広告も減少がはじまった。

変化するメディア業界

ご存知の方も多いでしょうが、当時のキャッチフレーズは「ネットと融合」でしたが、ネット(デジタル化)で成功したのは、日経新聞や東洋経済といった専門性の高いメディアのみで、多くは惨敗していきました。そんな中、頭角を表したのがYouTube、Facebookといったメディアそのものをプラットフォーム化したIT企業です。日本でもサイバーエージェントがAbemaTVを立ち上げ、テレビ広告を奪う存在として台頭。若年層にとってみれば、3大マスコミ(テレビ、新聞、雑誌)は死語もいいとこでしょう。

閑話休題。動画勃興の話でした。

オウンドメディアが増殖する中で、旧メディア出身者(人材)の取り合いが始まっているといいます。過去、メディア会社となる条件で最も重要だった発信力(配達網・書店・電波規制)が、テクノロジーによって誰にでも手に入る一方で、肝心のコンテンツメーカーが不足。業績不振でボーナスや給与カットで、多くの人材がマスコミ業界に愛想を尽かし、WebやITを活用した新たなメディアで活躍する姿が目立っているそうです。

紙媒体は未だ健在kconcha / Pixabay

当然でしょう。結局、発信の仕方が変わったとは言え、それを視聴するのは人間です。生身のヒト相手に悪戦苦闘してきた旧メディア人材の経験は多いに役立つということですね。昨今、「紙の時代は終わった」と言い切る人がいますが、終わったのではなくピークを過ぎただけです。多くのWebメディア信奉者は、若い頃、憧れの紙メディアに入れず、劣等感を抱いている人間に多いようです。逆にWebメディアで育った世代は、固定概念がなく、紙媒体の存在は否定しません。

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つまり、ダーウィンが「変化に最も対応できる生き物が生き残る」と言ったように、大切なのは、現在おかれている環境にいかに素直に対応するかですね。

変化するタイ日系メディア

当然ながら、次世代通信規格の5Gが始まれば、AI、IoTといった技術がさらに身近になっていくでしょうし、動画=データが重いという懸念も払拭されるでしょう。それを見越しているわけではありませんが、タイNO.1日本語メディアを標榜する週刊ワイズも、ビジネス専門のWebメディア「WiSE Biz」を立ち上げ、さらにはメインコンテンツとして「WiSE Biz TV」なるメディアをスタートしました。

WiSE Biz TVは完全に紙で育った編集者が作っています。中身であるコンテンツへのこだわりは変わりません。むしろ、表現の幅が広がり、過去の経験との相乗効果が生まれているそうです。大切なのは、「正しく、そして面白い情報を伝える」という本質を変えずに変なこだわりを捨てることですね。

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