長かった夏休みが終わりうちの大学では8月6日から新学期が始まりました。そして、学内では、朝から晩まで「ドン・ドコ・ドコ・ドコ」と太鼓のような音が鳴り続けています。
タイの大学の前期と後期
タイの大学は、数年前からアセアン統合の影響で、年度の開始時期が変わりました。小学校から高校までも、同時に変更になる予定だったのですが、いろいろな都合で以前のままです。
前期 | 後期 | |
大学 | 8月~12月 | 1月~5月 |
高校 | 5月~10月 | 11月~3月 |
その結果、3月に高校を卒業した学生は、約5か月間休むことになります。これを解消するために、毎年「大学か、高校の開始時期が変わる」という噂が流れるのですが、今のところ私の大学は変更しないようです。
大学に来た新入生の寮生活
今年は7月10日から新入生の入寮が始まりまりました。他府県や県内でも家が遠い場合、1年生は必ず「大学内にある寮」に入らなければいけません。うちの大学には3つのキャンパスがあって、私のいるメインキャンパスには2万人ぐらいの学生がいます。1学年は約5000人になりますから、入寮開始の日はごった返します。正確な数字はわからないですが、だいたい2割が地元の学生ですから、約4000人ぐらいが「お引越し」することになります。
ちなみに家が金持ちで、最初から大学近辺のアパートを借りる学生もいます。そのような場合でも、寮に籍を置かなくてはいけません。つまり、寮費は払わなくてはいけないということです。でも、寮費は1期で2500バーツ(8000円ぐらい)なので、お金持ちの家庭でしたら大した負担にはなりません。
寮は、4人部屋で机と2段ベッド、トイレとシャワーがあるだけです。
それでドン・ドコ・ドコ・ドコって
タイの大学では、新入生が来ると同じ学科の2年生が中心になって新入生歓迎の行事を「20日間ぐらい」します。
初日は2年生が引率して、大学見学です。1年生は全員胸か肩にリボンをつけて、首から自分の名前を書いたカードをつけています。(ちなみに、このリボンとカードは入学後2か月間ぐらいつけています。)2年生は、新入生に気を使って、あおいであげながら進みます。
そして、新入生歓迎のメインは、ダンスです。最初は前から練習していた2年生が踊ります。そして、2年生の指導の下、新入生たちも踊ります。
日によっては、顔に色を塗って、ベビーパウダーまみれになりながら踊り狂う日もあります。
先輩がたたくドラムに合わせて、1年生はみんなでダンスの練習をします。このドラムの音が、ドン・ドコ・ドコ・ドコです。
ダンスの合間には、3年生に自己紹介して回ります。自分のことを書いたノートを3年生に見せて、先輩にメッセージを書いてもらいます。
こうして、最初は緊張感いっぱいだった新入生たちも、連日新しい友だちや先輩たちと一緒に過ごすことで、コミュニティーのメンバーになっていきます。
みなさん、もっとタイの大学について知りたいですか?よろしければ、連載にしてタイの大学を紹介したいと思います。