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タイの司法制度。政府も改善に本腰。「知的財産権」と「外国判効」

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さまざまなデータを元に、タイ社会の知られざる一面などをお伝えしている「数字で見るタイ事情」シリーズ。企画内企画「タイの司法」。その最終回は「知的財産権」と「外国判決効」について。知っていて損はありません!

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5万人を超える熱狂的なファンを集めて昨年5月に行われた米国のスーパースター、レディ・ガガのバンコク公演。コンサートの盛況ぶりも大きなニュースだったが、プライベートジェット機でバンコク入りする際に、ガガが発したツイートも世界を駆け巡る話題となった。

「バンコクで偽物のロレックスを買いたい」とつぶやいたガガ。これにタイ政府が猛反発し、訴訟も辞さない構えで在バンコクの米国大使館に抗議をしたのは記憶に新しい。「悪気はなかった」としたガガだったが、反面で、それほどまでにタイ市場にコピー商品が出回っているのも事実だ。

国際的な地位向上を目指すタイ政府は、諸外国からの要望もあって海賊版市場の摘発を精力的に進めている。だが、密造グループは後を絶たず、イタチごっこの状態。政府のまとめによると2011年の海賊版市場は8億ドルに上るとみられている。

こうした現状があるためか、あまり知られていないが、タイにもきっちりとした知的財産権関連の法律がある。①仏暦2534年(西暦1991年)商標法、②同2522年(同1979年)特許法、③同2537年(同1994年)著作権法など。れっきとした法律で、日本のそれと比べても遜色ない。だが、知財をめぐるタイの現状に対しては、諸外国からの評価は必ずしも芳しくない。

その最大の理由の一つが、タイが知的財産関連条約の締結国でないこと。例えば、①虚偽の又は誤解を生じさせる原産地表示の防止に関するマドリッド協定(1892年発効)や、②レコードの無断複製に対するレコード制作者の保護に関する条約(1973年発効)などの協定や条約については、タイは未だに非締結国。ヨーロッパ諸国などからは早期の締結が求められているが、国内には反対意見も根強く調整はついていない。

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最後に、「外国判決効」について。外国の裁判所で確定した判決に執行力があるかは、二国間あるいは多国間の協定によるところ、タイはいずれにも参加しておらず、例えば日本で確定した勝訴判決を持っていても、タイの裁判所を通じて強制執行に踏み切ることはできない。

タイ国内で強制執行をしたいという場合は、タイ国内で新たに裁判に訴えるなどの方法しかなく、外国で得た勝訴判決は説得力のある証拠として採用されるのがせいぜい。勝訴の先の執行まで見据え、裁判所を選定する必要がある。

※企画内企画「タイの司法」は今回で終了します。不定期連載企画「数字で見るタイ事情」も通算20回となったことから、一旦、休憩とし、後日、別の形で再開します。お楽しみに。

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