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タイで起きたトラ寺院騒動と中国の関係

6月2日、トラと触れ合える寺院として有名なタイのタイガー・テンプル(ワット・パ・ルアンダ・ブア寺院)の冷凍庫から、トラの赤ちゃん約40頭分の死骸が見つかった。自然保護当局(WCO)は2001年に同寺院と営利目的でトラを繁殖させたりしないことを約束した協定を交わしていた。

餌をあげる観光客
餌をあげる観光客

トラ死骸事件の発端

以前から同寺院では飼育されたトラが観光客を襲ったり、トラを虐待しているとの指摘が多く、タイ当局は5月半ば頃から捜査を開始。しかし、この作業を妨害するため寺院関係者は森にトラを逃がしていた。その情報を当局が早期につきとめ5月31日から麻酔銃持ってトラの捕獲を開始。6月3日には約100頭、翌日には全てのトラを保護し、ラチャブリ県にある保護施設へ移送させた。

保護されたトラ
保護されたトラ

寺院側は容疑を否定

捜査の際にはトラの皮や歯、鹿や牛の角なども多数見つかった。WCOは「絶滅の恐れがある動物を許可なく所持した疑いがある」として同寺院の関係者5人を拘束。寺院側は「死骸が見つかった事は、私たちにとってもショックだ」と関与を否定し3日に全員が保釈された。タイ当局は刑事責任を問うため同寺院と関係する住職や運営関係者をさらに捜査するとしている。

見つかった革製品 ©CNN
見つかった革製品 ©CNN

繰り返すトラビジネス

野生のトラは世界に3.2千頭生息してるが漢方薬やワインなどを作るための養殖トラは中国に5千頭以上いると言われている。そこで取引しているのがベトナム(約180頭)、ラオス(400頭)、タイ(約1450頭)などの東南アジアの新興国。各養殖場の衛生状況は酷く、今回のトラ寺院は氷山の一角という見解もある。

トラの骨が入った中国のワイン
トラの骨が入った中国のワイン

世界自然保護基金(WWF)はこれ以上違法な取引きがされないように他の施設も調査するよう訴えているが、野生生物保護法違反で有罪となった場合は最大でも禁錮4年、罰金約12万円という軽罪。条例自体を見直す必要があるという意見も多い。

source:theguardian
cnn

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