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タイ チョンブリーFC 和田昌裕監督インタビュー vol.2

選手のみならずコーチ、スタッフらに複数の日本人を配し、“日本流”でチーム強化を図るサッカー・タイリーグの名門・チョンブリーFC。昨年、「六人の侍」として連載で紹介したが、今季はさらに監督、選手と計三人のサムライが加わった。

最後に登場するのは、和田昌裕監督。タイ・プレミアリーグ(1部リーグ)では初の日本人監督となった和田監督のインタビューをお届けする。

遅刻の連絡は必ず入るようになった

――規律面の改革というのは、具体的にはどういったやり方をしていますか。

「時間が来たらトレーニングを始める。たぶん今までは、選手が来るまで待っていたような感じがするんです。

3時半からと言っても3時40分、45分までずるずると伸ばしてしまうので、『始まる時間は決まっているから』というところで始めてしまう。それは何気なしにやっています」

――そうすると、遅刻なども減ってきますか。

「遅れてくるのもたまにはいますが、必ず連絡は入るようになりましたね。日本でも、遅刻は絶対にありますから。ただそれを、当たり前じゃない、というのを段々分かってくれればと。

そういうところをやっていかないと、やっぱり勝負どころで甘さが出る。強いチームは、それができていると思います。きっちりできるようになれば、クラブ自体も変わるような気がします」

規律面から「日本流」の浸透を図る和田監督
規律面から「日本流」の浸透を図る和田監督

クラブ全体の意識改革も必要

――規律面の改革が、自ずとチームのレベルアップにもつながるということですね。

「ただ、いくら現場がそういうふうに試みても、フロントも一緒なんですよ。今日も10時にミーティングをやります、と言って、実際に始まったのは10時20分くらい。

現場にそれを望むのであれば、全てが変わらないといけないと思うんです。そのへん、フロントへどういうふうに働きかけるかはまた難しいんですが。

――スタッフにもこれだけの日本人がいるチームだからこそ、変えられる可能性もあるかと思います。

「ありますね。日本人はどんな集まりであっても、必ず時間の何分か前には来ている。そういうところをタイ人がどう感じているか、ですね」

日本人選手を贔屓する気は全くない

――チームを率いる上で、日本と違う難しさというのはどこに感じますか。

「当然、コミュニケーションのところは感じます。日本であれば事細かく通じますが、そうはいきません。まだ僕はタイ語はさっぱりわかりませんし、英語になると分かっている選手もいれば分からない選手もいる。

細かくは伝えきれないので、いかにシンプルに伝えるかということを意識しています。これを言えば反応してくれる、という言葉があると思うので、それを見つけていきたいですね」

――その点でも選手、スタッフに日本人がいるのは大きいのではないですか。

「大きいですね。ただ、選手に関しては、彼らを贔屓する気は全くないです。実力の、プロの世界なので。6人の外国人枠の中で試合に出られるのは4人、そこに入るために彼らには頑張ってほしい。日本人だから使おう、という気は全然ありません」

(和田監督インタビューvol.3に続く)

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