,

タイの日本食に未来はあるか?

タイの日本食に未来はあるか?
タイの日本食に未来はあるか?

バンコクに住んでいますが、ほんとにほんとにほんっとに日本食屋さんが多いです。おかげで食生活ではあまり苦労していません。たぶん単身赴任のお父さんたちも、食事に関する苦労は少ないでしょう。

バンコクの日本食事情

日本でもよく知られるCOCO壱番屋、大戸屋、やよい軒、吉野家、すき屋はどこのショッピングモールでも見かけられますし、最近は一風堂、てんや、モーモーパラダイスなども進出してきて、日本の地方都市よりもよほど選択肢が多いのではないかと思います。

大戸屋を皮切りに始まった日系飲食のタイ進出
大戸屋を皮切りに始まった日系飲食のタイ進出

さらに、タイ企業の経営による日本食レストランも非常に多く、ビュッフェスタイルから回転寿司、高級和食を扱うお店なども最近は増えています。それ以外にタイ人と結婚した日本人が営業する個人経営のお店もありますし、先日は商工会議所大学近くのフードコートで日本食を出している女性のことを知りました。

タイを代表する日本食ビュッフェ『Shabushi-しゃぶし』
タイを代表する日本食ビュッフェ『Shabushi-しゃぶし』

歴史的に見るとタイは日系企業の進出が早く、特にバンコクという街は日本人駐在員の暮らしを支えるように成り立っていること、親日国であるために日本のものへの興味が強く、タイ人の味覚に好意的に受け入れられたなど、日本食屋さんがたくさんある理由はさまざまで、その結果として高級店から屋台(お寿司の屋台もあります!)まで、多くの日本食業態を有する国となりました。

シンガポールから出張に来る人たちは「日本食食べに行こう、タイだと安いから」といいます。「安い」のは物価の差もありますが、日本食が「ちょっと特別な外食レストラン」というシンガポールと異なり、タイでは非常に一般的なものになっているということもあります。

タイの日本食レストラン競争激化

その一方で、最近は日本食レストランが飽和気味という記事もぽつぽつと目に入るようになりました。

フジオフードがタイ撤退、和食の競争激化で

実はこの5年ほど、日本からタイに進出するスピードがとても早かった時期があります。次から次へと開店する日本食レストラン。中にはタイ人の経営によるものもありましたが、多くは日本人によるものでした。中には脱サラしてお店を開いた人もいたようです。それによって在住者にはたくさんの選択肢ができました。とんかつだけで果たして何軒のお店があるでしょうか。

"元祖接待とんかつ"勝一のハードロースカツ
“元祖接待とんかつ”勝一のハードロースカツ

しかし長続きする店はさほど多くありません。日本人在住者という限られたパイを取り合うだけになってしまっては、競争が激化して淘汰されるお店が出ても仕方ありません。日本人向けのお店だけではただの潰し合いになってしまいます。この5年間でどれほどの店ができ、閉店したでしょうか。

ウマイ日本食を知っているタイ人

一方、タイの中間層が外食にかけられる単価はあがり、ビザなし渡航が可能になってからは日本旅行を気軽に楽しめるようになった人たちが、日本食業界を下支えし始めています。私も、日本旅行帰りの友人から「日本にいるときに沖縄料理を食べた。とても美味しかったのだけど、タイでも食べられるところはある?」と聞かれたことがあります。別の友人は「日本で溶岩焼きを食べた。タイではあれは味わえないよね」とも。。。

お金をためて贅沢日本旅をするタイ人も
お金をためて贅沢日本旅をするタイ人も

寿司、天ぷら、焼肉、しゃぶしゃぶ、ラーメン、餃子、焼き鮭・焼き鯖などはチェーン店でも(内容や質はともあれ)かなり手軽に食べられるようになりました。今はそこからさらに踏み込んで、日本で食べたことのある・経験したことのあるものを思い出させてくれるお店が求められ始めているように思います。

「寿司」「うどん」「らーめん」「焼肉」の統計(10月)
SNSにタイ語で投稿された「寿司」「うどん」「らーめん」「焼肉」の統計(10月)

日本人による日本人のための日本食から、タイ人によるタイ人のための日本食へ。ローカライズの進むタイの日本食が、今後どう発展し、どんなメニューを生み出すのかちょっと楽しみだったりします。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

Written by たまこ

たまこ

バンコク在住。「日本語と英語ができるなら仕事見つかるよ」というタイ人の友達の言葉にのせられ、タイ語もほとんどできないまま気軽に渡タイ。職場や近所付き合いなどを中心に、現地採用として暮らす日々のあれこれをお届けします。

第2会議室旅館騒動と日本の報道番組に呆れるタイ人

説得力がないサラリーマン

「日本人はタイ人よりも優秀」は昔の話