Your Vision, Not Our Future?

ビジネス

日本人や欧米人に人気の高いバンコク・スクンビット通りの複合商業施設「エンポリアム」(เอ็มโพเรี่ยม)。高級ブランド店や日系の書店、レストランが多数入居、併設するホテルは5つ星で予約も難しいという観光スポットの人気は衰えを知らない。このエンポリアムに直結するのがバンコク高架鉄道のBTSプロムポン駅。雨期の際には傘も要らず利便性は抜群、毎日多くの乗客が同駅を利用している。

そのプロンポン駅構内のほぼ中央にあるのが、写真にあるような「OLYMPUS」のショーケース。言わずと知れた日本の光学機器メーカー。1919年設立の老舗。世界で始めて胃カメラの製品化に成功した技術力随一の同社が今、損失隠しという大きなスキャンダルに見舞われていることは世界に広く知れ渡っている。

「なぜ、こんなところにオリンパスが…」という素朴な疑問からだった。

スケルトン状のショーケースには、赤、水色、黄、緑、銀、茶など同社の一眼レフカメラ12台が展示。下段には大きく「OLYMPUS」の文字。降車用階段の正面に設置されており、否が応でも目につく。これが日本なら「自粛」のうえに早々と撤去されていようが、ここバンコクでは意に介す風もなく、鮮やかな光を放ち続けている。

乗客らはどう見ているのか。

アメリカ・ネバダ州から来たという年配の夫婦。年金運用者と見え、「オリンパスはけしからん!」と一喝、上場廃止は当然とした。そのうえで、「なぜ、ここにショーケースがあると思うか」の問いには、「I don’t know!」「ここはタイだからね」と含みを交えて後にした。

次はタイ人に聞いてみた。知的な風格を見せる恋人風の若い男女。「オリンパスは知っているよ。とても技術力があって、良い会社だ。日本の会社はどこもいい」と手放しとも言える評価。損失隠しについても「悪いことだとは思う」とするが、「でも良い会社だ」と賞賛を惜しまなかった。

ついでに駅員にも聞いてみた。まずは、いつから設置されているのか。「マイ・ルー(知らない)」。では、いつまで設置しているのか。「マイ・ルー」。オリンパスという会社を知っているか、と尋ねたところでようやく「ルー・カー(知っているわ)。ボーディーサッ・ディー(良い会社だわ)」と返事が返ってきた。

消費動向の旺盛なタイ・バンコクで幸運にも支えられているオリンパス。同社のコーポレートスローガンは「Your Vision, Our Future.」。インク切れでカンマの後の「not」が欠落しているなどと揶揄されることのないよう、真摯な態度を望みたいところだ。

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