日本人コーディネーターという仕事 IN バンコク

日本人コーディネーターという仕事 IN バンコク
日本人コーディネーターという仕事 IN バンコク

タイの求人広告を見ていると「 コーディネーター」という職種を目にすることが 度々あります。身近にも 日本人コーディネーターとして仕事をしている友人がおり、彼女と話をしていてこの仕事の特殊性にふと思い至りました。

そもそも「コーディネーター」とはどういう仕事でしょうか?大辞林ではこのように書かれています。

コーディネーター【coordinator】
① 物事が円滑に行われるように、全体の調整や進行を担当する人。
② 全体の統一性を考え、衣服や装身具の組み合わせを考える人。ファッション-コーディネーター。

求人広告で求めているのは ①の意味だと思いますが、では何を調整しているのでしょうか?

「日本人」の需要

顧客が日本人や日系企業が多いタイにおいて、日本と同じサービスやクオリティを提供できますよ、というのが売り文句だったりします。そこに価値を置いている以上、日本に暮らしているのと同じやり方・質・そしてコミュニケーションのレベルを提供する側は求められます。他の国に暮らしたことのある人はわかるかと思いますが、タイ(というかバンコク)においては「東京都バンコク区」などという冗談が言えるほど、日本とほぼ同じような暮らしを整えることができます。私が知る駐在員の方々も、赴任1ヶ月ほどたてば「生活はほとんど問題ないですね」とおっしゃいます。これは裏を返せば、サービスを提供する側は語学が堪能なだけではなく、日本での生活における「アタリマエ」が理解でき、提供している、という事でもあります。

たとえば、日本人顧客から「日本人を出せ」といわれることがあります。これは「意思決定者に日本人がいるはずだからそいつを出せ」ということなのですが、それらに応えて行くにはどうしてもマンパワーが足りません。なぜならここはタイで、リソースが圧倒的に足りない。なおかつプライオリティの問題もあるので、毎度毎度要求どおりに出ていくことはなかなか難しいでしょう。どれだけ現地化を推進し、ローカルスタッフの育成を行い、役職と権限を与えても「日本人」「責任ある立場の人間」を要求する人はいるものです。

求められる働き

こういったトラブルを未然に防ぐために、上層部の意思を適切に適所に伝え、かつ日本人の視点で管理し、現場の声や課題点を日本人の目で抽出し、上層部に進言する、こういったことを求められるのが日本人コーディネーターという仕事です。日本人とローカルスタッフ、そして顧客、これらの間を動き回り、円滑にまわるように取り仕切るのが役目です。ですから「現地化推進」とか「ローカルスタッフの育成」が必ずしもミッションではありません。

また、カスタマーサポートや営業アシスタントという職種の中に役割として含まれている場合もあります。この場合、役職は必ずしもついているわけではありませんし、たぶん明確な役割として規定されてないことも多々あるのではないでしょうか。ちなみに私が勤める会社にはコーディネーターという仕事はありませんし、役割として明記されているわけでもありません。ですが、現地採用としてローカルスタッフの考え方と日本人経営層との双方の立場を考え、相互理解を深めるためにに立ち回ることを求められる場合も多々あります。これは言葉の問題ではなく、慣習や考え方の違いなどを埋めるための潤滑油としての役割といえます。

ただ、日系企業が優位にあるうちはよかったのでしょうが、今後10年の間に経済や産業構造、タイへ参入する外国企業の比率なども変わることが予想されます。「ジャパンクオリティ」のサービスが果たしてそれらの変化に対応できるのでしょうか。“ガラパゴス”なサービスではなく、世界が目指すスタンダードとして定着すれば話は別なのですが。。。

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