2013年現在のタイ国内の食品業界概況とは?

タイ国内の食品業界概況
タイ国内の食品業界概況
ビットコイン取引高日本一の仮想通貨取引所 coincheck bitcoin

タイでは、豊富な原材料と比較的安価で良質な労働力という好条件を活かして、食品加工産業が大きな発展を遂げた。

特に1980年代以降、日本市場における鶏肉製品、エビ製品などに対する需要拡大を背景に、いわゆるアグロインダストリー(農業資源を基にした工業)を形成する食品輸出企業が育った。(加工技術向上の背景として、日本企業の進出や生産委託による技術指導が大きく貢献したといえる)

現在タイは、日本市場のほか、米国、EU、アジア諸国、中近東諸国などに幅広く加工食品を輸出しており、タイはアジア圏の食品加工センターの役割を担うようになっている。

一方、タイ国内市場についてみると、乳製品やパンなど食卓の洋風化が進むとともに、日本食レストラン、ファーストフードのような外食産業も急成長してきており、今後、所得向上、食生活の多様化により、加工食品の国内市場も着実に拡大していくものと考えられている。

タイにおける飲料産業の規模は7447億バーツ

タイ食品産業の規模としては、NESDB(Office of the National Economicand Social DevelopmentBoard)発表の2011年実質GDP付加価値額(暫定値)をみると、食品および飲料産業は暫定値で7447億バーツとなっており、製造業全体の22.6%を占めている。

現在、タイには多数の日系食品企業が進出しており、冷凍食品、農産加工品、インスタントラーメン、菓子類、飲料、調味料、加工でん粉など多岐にわたる品目を製造している。さらにサポートインダストリーも充実しており、日本しょうゆ、みりん、小麦粉、パン粉、日本の野菜などが現地で入手できるほか、冷凍倉庫、輸送システムといったインフラが整っている。

日系食品企業の事業活動としては、以前は日本市場、またはタイ国内市場への供給が中心であったが、最近は、タイ・日本市場向けからタイ・欧米市場向けへ生産がシフトする傾向にある。タイを生産拠点として位置づけ、ASEAN諸国、欧米諸国など第三国に販路を拡大している企業もある。

2007年11月には日タイ経済連携協定(JTEPA)が施行され、両国間の貿易投資拡大によりさらなる経済緊密化に寄与することとなった。一方、近年の経済発展に伴うコストアップから、中国、ベトナムなどのアジア諸国と、欧米諸国などに対する価格面での競争力の維持がタイ食品産業の大きな課題となっている。

タイ国内の一世帯当たり平均家計支出と地方別所得層分布

輸出食品の品質管理体制

タイの食品産業は一層の高品質化、高付加価値化を進めることで、さらに競争力を強化することが求められており、世界的に消費者の食への安全に対する関心が高まるなか、2004年を食品安全年とし、輸出先市場の要求に応じて食品の品質管理、衛生管理の向上を官民一体となって熱心に進めた。

輸出向け企業の多くは工場においてHACCP、ISOなどの規格を取得しているが、タイ政府は食品の適正製造基準(GMP)を定め、一定規模以上のすべての食品工場がその基準に適合することを求めるなど、タイ食品産業全体のボトムアップを進めている。

最近の傾向としては、中国プラス1、または中国に代わる原料の調達先としてタイへの関心が高まったが、タイ側では中国と同水準の価格での供給は難しい面があり、急速なシフトは生じてはいない状況だ。また、在タイ日系食品企業の新たな原料調達先、製品供給先として、ASEANのフロンティアであるカンボジア、ミャンマーなどに対する関心も高まりつつある。

jetrobbk

●取材協力/情報提供
ジェトロ・バンコク事務所貿易振興部長
宇木 俊晴
www.jetro.go.jp

記事が気に入ったら
いいね ! よろしく

Twitter で