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角度を変えてタイからアジアを覗く

「心と身体のバランスを取り戻そう!」。ヒーリング治療の効果を紹介するマッサージ店経営、江波佳奈さん

「このままでは、二度と踊ることができなくなる」

子供のころから身体を動かすことが好きだった。小学4年生の時にはバレエ、中学生になるとイベントの舞台でダンスを披露したことも。高校時代にはミュージカルスクールにも所属した。

大学に進学し、故郷の和歌山県から上京。ダンスは生活の一部となり、在学中からミュージカルの舞台に立つなどダンサーとして活動するようになった。

転機は2004年に訪れた。腰と首を痛め医師の治療を受けた時のこと。「このままでは、二度と踊ることができなくなる」との診断結果。目の前が真っ白になった。

英会話スクールで知り合い、当時、交際中だった夫が必死で慰めてくれたが、心にポッカリと穴が空いたようだった。寂しい思いでいっぱいだった。

治癒力を引き出し、健康を回復する治療法「ヒーリング」

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夫の母の郷里タイに移り住んだのは、それから間もなく。ほどなく結婚も決まった。暖かい大地で、心の傷も少しづつ癒されるようになっていた。

その時に出会ったのが。心身に働きかけて治癒力を引き出し、健康を回復する治療法「ヒーリング」。中でも生花のエネルギーを使ったフラワー・レメディーによる治療が自分にぴったりと来た。

身体の痛みは、心と身体のバランスが崩れることで起こるというのがヒーリングの基本的な考え方。間もなく自分自身でも「フレッシュ・フラワー・セラピスト」の資格を取得。専門書も読み進め、知識を蓄えた。

夫婦2人で始めたメキシカン料理店

ただ、タイでの生活にも馴染んでいかなければならない。最初の一年ほどは夫の父が経営する日本料理店を手伝うなどして過ごしてきたが、いつまでも甘えてはいられない。間もなく独立。夫婦2人でメキシカン料理店「アウター・ルーム」を出店した。

もともとメキシカン料理が好きだった夫。日本にいる時、同様の店でアルバイトしたのがきっかけだった。「店もお客も一緒になってワイワイと楽しめる店にしたい!」。昼夜休みなく頑張った。

店の片付けを終え、帰って寝るのは午前4時。朝7時から買い出しに行くなんてことはザラだった。最初の2年間で休んだ記憶はほどんどない。でも、楽しかった。夫とは仕事を通して喧嘩も増えたが、応援してくれる回りの人たちの声が嬉しかった。

出会いを大事にしたい

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長女が生まれ、メキシカン料理店もようやく軌道に乗るようになると、夫から「マッサージ店を買おうと思うんだけれど、そこでヒーリングしたらどうか?」と提案があった。凄く嬉しかった。

タイ古式マッサージ店「Sense」を出店したのは2012年8月のこと。その一角で、フラワー・レメディーを使ったヒーリングも行っている。口コミで次第に顧客も増えるようになった。1日あたり3~4人の相談に乗っている。

最近は子供のための「心のコーチング」も取り入れてにいる。「ゆくゆくは前世療法も」。タイで心と身体のバランスを取り戻すことができた今、ヒーリングの効果を広く伝えていきたいと思っている。

タイで在留届を提出済の日本人は最新の2012年統計で約5万人。企業などの駐在員や永住者、その家族などが多くを占め、滞在する男性の多くが仕事を持って暮らしている。女性についてはビザの関係から就労が難しいと一般的に理解されているが、実は「働く」女性は決して少なくない。新企画「タイで働く女性たち」では、タイで仕事やボランティア活動などに就き、活躍する女性たちを追う。

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