新南ラオス紀行【第3回】-「海」を知らぬ内陸の国-

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現在の南ラオス・チャンパーサック県にかつてあったチャンパーサック王国は1713年、メコン川北部の都市ビエンチャンにあったラーンサーン王国が王位継承の混乱の結果、分裂する形で誕生した。だが、独立後間もなくして西隣のシャム(現在のタイ)の征服を受けると、以後はシャムの属領に。大幅な自治が認められたものの、その後のフランスによる植民地支配と合わせ200年以上もの間、異民族による支配下にあった。

チャンパーサック王家は現在も残るこの地方有数の名家。かつて一族が暮らした王宮の跡地「Champassak・Place・Hotel」を見るだけでも、その栄華を知ることができる。第2次大戦終結時の当主は統一ラオスの終身王国総監の身分を与えられた。

「南ラオスの街並みは30年から40年前のタイの地方そのもの」――。タイからの旅行客がこう口々に語る長閑な農村風景。木造トタンの高床式住居が点在するだけの牧歌的なこの土地には、焦りも羨望もない。ゆっくりと刻む時の流れ。内陸国であるというのに、なだらかな地平が広がっている。

舗装道路があるのは、中心部のわずかな地域のみ。少し行けばむき出しの赤土が広がっている。タイで見られるような原色のタクシーはここでは1台も走っていない。住民の貴重な足の一つがサイドカー式のタクシーだ。

メコン川に沈む夕陽を見に行った。世界有数の大河・母なるメコン。巨大な水はゆっくりと移動し、カンボジア、ベトナムから南シナ海へと流れ込むが、ラオス人の多くはその先の「海」をまだ知らない。

今夜の夕食は、メコン川に浮かぶ水上レストラン。産業の少ない南ラオスでは貴重な外貨獲得の場だ。左奥に架かるのが日本の円借款で完成したLao-Japan bridge。手前には夕暮れの漁に出ている小舟も見える。

明日は、カンボジア国境近くに浮かぶ中州の村へ――。

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